「公立在籍」と願書にうそ 学校側が見抜けず合格
京都新聞 3月25日(火)8時39分配信をそのまま掲載、 向日市でもっと楽しいニュースはないのかなあ
4月に京都府向日市に開校予定の洛南高付属小の編入試験で、京都市内の私立小に通う2年の児童が在籍していない公立小名を願書に書いて受験し、合格して いたことが24日、教育関係者への取材で分かった。募集要項では、京都府内の私立小に在籍する場合は受験を遠慮するよう求めていた。受験時は在学証明が必 要なく、同小は「もし事実なら想定外のことで見抜けなかった」としている。
洛南高付属小などによると、新2、3年生を対象にした編入学試験(定員各90人)は2月2日に実施。児童は、願書に自宅近くの公立小名を書いていた。合格発表後の2月中旬に、児童が在籍する私立小から連絡があったという。
洛南高付属小は「4月に小学校の在学証明を出してもらう。本当であれば、保護者と話し合いたい」としている。
京都私立小学校連合会によると、府内の私立小9校は、いずれも編入試験の出願書類に学校の在学証明を求めていない。在学証明は、合格後の編入時に提出させるという。
同連合会は「願書にうそを書かないことは受験の前提。面接がある学校は多いが、そこでも偽れば分からない」としている。
■背景に府内8校「協定」
受験した児童が願書にうその公立小を書いた背景には、京都府内の私立小間で転編入を認めない申し合わせがあるからだ。エスカレーター式で進学可能な付属学校では、中学校より合格しやすい小学校段階で受験させたいとの保護者の心理がみえる。
京都私立小学校連合会によると、2006年に同志社小と立命館小が開校した際、別の私立小から転入が相次ぎ混乱した。20人を超えた学校もあったという。
同連合会の説明では、学級運営や学校経営に影響が出かねない事態を受け、連合会は未加盟の立命館小を除く私立小8校と「特別な事情がない限り、府内の私立小からの転入や編入を受け入れない」との趣旨の取り決めをしたという。
公立小名を書いて洛南高付属小に合格した児童が在籍していた私立小の関係者は「1月の転出希望調査でも、希望は出ていなかった。洛南に入れたいあまりの行動だとしても、こんなやり方が子どもの教育にいいのかと思う」と話す。
他の私立小では、出願前に公立小に転校して洛南高付属小を受験した児童がいたという。
西日本私立小学校連合会は「京都ほど申し合わせは強くないが、転編入は校長同士が話し合うという共通理解がある。家族の転居ややむを得ない事情で行うのが一般的だ」としている。