韓国検察、取り調べ中に死亡した
与党代表の側近のほかの容疑まで狙ったか
関連疑惑の調査中、容疑者自殺
検察、召喚前に口座追跡・家宅捜査も
告発と別件の疑惑を把握し、追及したもよう

「オプティマス」事件と関連し、検察の調査を受けていたイ・ナギョン共に民主党代表の側近のL氏が遺体で発見されたことから、彼の死をめぐり様々な疑惑が持ち上がっている。ユン・ソクヨル検察総長は4日、ソウル中央地検にL氏の死亡と関連して真相調査を指示した。
最高検察庁は同日、「検察総長は共に民主党代表の秘書室の職員の変死事件と関連し、捜査過程における人権保護捜査規則違反など、人権侵害の有無について徹底的に真相を調査し報告するよう、ソウル中央地検人権監督官に指示した」と発表した。共に民主党代表室の副室長であるL氏に対し、強圧的な調査が行われたかどうかを調べよという指示だ。L氏はかつてイ代表の全羅南道知事時代に政務特別補佐官を務めており、国会議員時代にも秘書官として活動したイ代表の最側近だ。
L氏は2日、ソウル中央地検経済犯罪刑事部(チュ・ミンチョル部長)で事情聴取を受けていた最中、「弁護人と夕食を食べてくる」と言って出ていったが、翌晩、裁判所総合庁舎近くで遺体で発見された。警察はL氏が自ら命を絶ったものと見ている。この日はL氏の2回目の取り調べが進められていた。L氏は先月中旬、選挙管理委員会に政治資金法違反でソウル中央地検に告発され、先月25日に最初の取り調べを受けた。告発された容疑は、L氏がオプティマスの関係者から今年2月から5月にかけて複合機レンタル料76万ウォン(約7万3千円)を受け取ったことだった。L氏は弁護人とともに2時間にわたって押収物のデジタルフォレンジックに立ち会った。2日午前には残りの押収物に対するデジタルフォレンジックに立ち会い、午後には弁護人とともに対面調査を受けた。ソウル中央地検側は「落ち着いた雰囲気で調査が進められた」と強圧捜査疑惑を一蹴した。
検察はL氏と関連し、最初から告発された疑いとは異なる疑惑を調べているという。L氏に対する口座追跡と家宅捜査を通じて手がかりを確保したものと見られる。検察は今月2日の取り調べで、L氏にこのような疑惑について尋ねたという。ある検察関係者は「告発された76万ウォン分複合機レンタル料代納疑惑だけでは略式起訴や不起訴事案」だとし、「家宅捜査に入るのも難しい」と話した。別の検察関係者は、「捜査チームが外部に知られた疑惑ではなく、別の容疑も調べていた」と語った。
L氏の死と関連し、イ・ソンユン・ソウル中央地検長に責任を問うべきという声も上がっている。捜査チームは、L氏が行方不明になった翌日の3日、最高検察庁の反腐敗強力部に報告し、関連資料を送った。ユン総長は、L氏に関するマスコミの報道で死亡事実を知ったという。これに対し、ソウル中央地検は「2日午後7時30分ごろ、弁護人とともに検察庁舎周辺を捜索する一方、警察と協力して捜索を実施した」とし、「L氏が行方不明になってから、必要な諸措置を取った」と反論した。