少し前に 井上祐美子著『朱唇』をブックオフで買った
これを最近 睡眠導入本としている
新装版として2023年に中公文庫から発行されたもので 綺麗な上に100円という値段に釣られてのことだけれど 中国の妓女(ぎじょ)にまつわる短編集という点にも興味も持った
中国を舞台とした小説は 古くは陳さんの「十八史略」 そしてその後になって宮城谷昌光の多くの作品で触れてはきたけれど それもかなり前のことで 最近はすっかりご無沙汰になっていた
この本を手にした時 全く知らない作者だったことがかえって新鮮だったし それにアニメ『薬屋のひとりごと』とも少し重なった
魔界だの転生だの 冒険だの闘いだのと 私の理解を超えたアニメばかりの中で 今現在唯一気に入っているのがこのアニメであり 主人公が妓楼のある花街育ちという設定に少し馴染があったこともまた この本を読んでみようと思った理由のひとつでもある
アニメの中でもそうだったが 一流の妓女ともなると十分な教養を備えているところは 日本の花魁にも似ている
出典のある話を下敷きとして 作者がアレンジしたり 創作を加えたりしたものだと解説にあった
ロシアの小説ほどではないにしろ 登場人物の名前に親しみが持てないところが 中国を舞台とした小説はちょっと厄介なのだけれど(それに地名がいまいちピンとこない)
でも こうして触れてみるとなかなかに面白く まだまだ知らないジャンルを開拓する余地は十分にあると思うと ワクワクしてくる
ヨッコちゃんは記憶力が良いから、より楽しめるみたいです。
ワタシは、あんなに面白く読んだのに・・・
と思う本もすでに怪しかったりします(涙)