今日は24節気の啓蟄。先週末から急に気温が上がり、我が家の室内にも小さな蠅が飛びまわるようになった。啓蟄とは難しい漢語だが、蟄は虫が地中に隠れることを意味する。冬になって、虫は生命を維持するために地中に隠れて冬眠する。啓は開くで、冬眠から覚めて這い出しくるのが啓蟄である。24節季はよく季節を言い当ていて、前回の雨水では雨が降ったし、今日のような日和では、室内に籠っていたくなくなる。そろそろ、畑の雪解けが気にかかってくる。春雷が鳴るものこの頃とされるが、昨日九州から山陽にかけて激しい雷雲が発生した。
中国の詩人は、友人が亡くなったことを悼んで、啓蟄をその詩文に使って心中のさびしさをみごとに表現している。
百虫は戸をとざして蟄を啓かず
万木は春に逢いて萌をひらかず
庭に植えたある花木は、その蕾をふくらませはじめた。