この季節になるとインフルエンザの流行が始まって、学校では学級閉鎖などが行われる。今年は、新型コロナの感染のニュースが聞こえるばかりでインフルエンザの流行はないようだ。今まで打った事のない予防注射まで打ったが肩透かしのような気がしないでもない。手洗いやマスクの励行などコロナへの対策が結果としてインフルエンザの流行を抑えているのであろうか。大正7年のスペイン風邪は150万人に感染し、15万人の人が亡くなっている。今日のコロナの感染者数の数十倍の規模の感染症であった。その病は、武者小路実篤や志賀直哉の小説にもなっている。
先日書いた食品「オート」だが、食べ残した煮物の汁や味噌汁などで粥にしても非常に美味しく食べられる。何よりも、手間がかからないことがうれしい。残り物の鍋に適宜に水を加え、味を整えるたところに、オートミール加えて4分間加熱するだけだ。これの溶き卵や融けるチーズを加えるもよし、海苔をちぎって入れれば風味が増す。丸元淑生によれば、玉ねぎやニンジンを刻んで炒め、特製のだし汁にオートミールを入れれば、濃いスープ、ミネストローネができると教えてくれている。オーツの小麦や小麦と同等のタンパク質に加え、ビタミンb群、鉄分の含有量もすぐれている。そして何よりも、オートには水溶性の植物繊維が豊富に含まれているのがすばらしい。これほどの栄養素を少ない手間で摂取できるのは、ほかの食品にはなく将に高齢者に適した食材である。この食品のほかに、今日よくかみしめたい言葉。
日常の瑣事にいのちあれ
生活のくまぐまに緻密なる光彩あれ
われらのすべてに溢れこぼるるものあれ
われらつねにみちよ(高村光太郎の詩より)