常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

エンドウ豆

2015年05月03日 | 農作業


昨年11月に蒔いたエンドウ豆が芽を出して、春先は縮こまっていたが、このところの高温と水遣りで急に成長し、花をつけた。よく見ると、蝶々が羽を休めたような姿である。日本人に古くから愛されてきたのはソラマメであるらしい。豆の花といえば、ソラマメの花を指す。しかし、色はついていないが、エンドウ豆の花も形はソラマメとよく似ている。

豆咲いて田に沢蟹の甲かわく 田島 秩父

バランスのとれた食事に豆類の果す役割は大きい。エンドウ豆、ソラマメ、ヒヨコマメ、大豆などどの豆もおいしく大好きである。しかし、日々の食事の中で大豆類を取る比率は比較的小さい。納豆や豆腐などの加工食品はあるが、豆のスープ、サラダなど欧米人に比べる日本ではその消費量は少ないようだ。アンコなど糖を加えた菓子類は、けして食事のバランスをよくしない。

穀類から取るたんぱく質、豆類から取るたんぱく質はアミノ酸組成において両者を組み合わせることで理想てきな組成になる。伝統食では、世界中をみても穀類と豆類を組み合わせている。それに比較して日本人の食事は、米に頼りすぎて豆類が少ないのだ。豆で作るスープ、サラダなどの調理の幅を広げる必要がある。エンドウ豆の花を見ながらこんなことが思い浮かんだ。



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リンゴの花

2015年05月03日 | 


桜があっという間に過ぎて、リンゴの花も終わろうとしている。リンゴはこの地方から北に咲く寒冷を好む樹である。青森や北海道がリンゴの産地として有名だが、山形もおいしいリンゴの産地として頑張っているが、こうも気温が高くなると、山形リンゴは大丈夫かと心配になる。

林檎咲き下枝の花は麦の中 山田 文男

林檎の花を見ると、自然に故郷の記憶がよみがえってくる。私の生家の近くに果樹農家が点在していた。リンゴの花が終わり、小さな実がつくころ、農家ではリンゴに袋かけをして実の成長を守った。実はどんどんと大きくなるので、この作業は時間との勝負になる。果樹農家では子どもの手も借りてこの作業をする。小学生のころこの時期になると、リンゴの袋かけでアルバイトをした。

果樹農家には色々な人が働きにやってきた。秋田や山形など東北地方から出稼ぎにやってくる人もいた。「真室川音頭」など東北の民謡を陽気に唄いながら作業をするので、東北の民謡を自然と耳で覚えた。「わたしや 真室川の梅の花」という歌詞のなかに、男を待つ女の気持ちが歌われていることに、少年の私は何ドキドキしながら聞いていた。そんな大人になるための教育が、果樹園で行われていたことは昭和の懐かしい思い出である。

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シャガ

2015年05月01日 | 


今年はじめて出会ったシャガ。日影を好むこの花は、庭の隅や庭石の陰でひっそりと咲く。歳時記でみるとシャガは初夏の植物に分類されている。地球の温暖化は、歳時記をも狂わせているようだ。梅雨どきの日影が似合う花が、この地方で4月終わりに見られている。

紫の斑の仏めく著莪の花 高浜 虚子

紫の班が胡蝶に似ているので胡蝶花と書かれたこともあった。近年は著莪と書く。お寺の庭先に咲いて似合う花である。アヤメを小さくしたような花だが、さらに小さいヒメシャガがある。 
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