「あ、日曜日までだって~」と、ミモロが慌てて出かけたのは、哲学の道そばの「法然院」です。そこでは8日(日曜日)まで友禅作家の野中久行さんの「小さな着物展」と7日(土曜)まで「秋の特別公開」が行われています。

色づき始めた「哲学の道」沿いの木々。今は、桜が赤く色づいていたり、すでに散ってしまったものなど、さまざま。

「法然院」は、紅葉が美しいお寺のひとつ。山門に続く石畳などの上に散る赤紅葉や茅葺き屋根の山門に枝を伸ばす紅葉は、しっとりとした趣を漂わせ、カメラファンがその時期、早朝からベストポジションを陣取るフォトジェニックな場所なのです。


「でも、まだだよ~」と、楓は、青い色のまま…来週ぐらいから見ごろを迎えそうです。

「今年は、紅葉が去年より早いって言われるけど、でも町中は、来週以降かな?桜や楓にも、それぞれ個性があるから、紅葉もそれぞれだね~」と。
この時期、境内には、砂で紅葉の絵が描かれています。いずれ、この上にも赤い楓が落ちて、彩りを添えることに…。


ミモロは、まず山門のそばの講堂へ。

ここでは、3年前に惜しまれながら亡くなった友禅作家の野中久行さんの「染めの手しごと『小さな着物展』」が開催されています。


東海大学航空宇宙学科を卒業後、上野染織デザイン研究室に入社し、さまざまな手法による友禅染めの作品を発表。友禅染めの表現の可能性を追求なさった作家さんです。
「あ、ミモロちゃんでしょ!ようこそ~」と入口でお目にかかった奥様の野中美枝さん。

「以前、友禅作家の黒田さんのところで、友禅のお着物展したときにお目にかかりましたね~」と。
そう、あれは1年前のこと。コロナ禍の今、ずっと昔の気がします。「あの時は、楽しかったですね~」と。
「ミモロちゃんも黒田さんに素晴らしいお着物染めていただいてましたね~」と。「はい、そう、すごいんです~」と鼻を膨らませるミモロ。
野中さんは、2014年ころから、身丈1/3サイズのミニチュア着物の製作を開始。小さな世界に友禅の広い世界を表現しています。
会場には、小さな着物と同じ図案の大きな着物が展示されていました。

「同じ~」と、野中さんの図案をもとに、人間が着れる大きさの作品を交流のあった友禅作家さんが作ってくださったものだそう。

そのデザインの名は、「素粒子」。航空宇宙学科を卒業した野中さんらしい作品です。
「染織って、化学の実験みたいな緻密さが必要ですよね~」とミモロ。野中さんも、緻密な研究ノートを残していらっしゃるそう。
「わ~この着物すごい~」とミモロ。富士山や雲をテーマにした作品です。

「この着物も品があっていいね~」と熱心に作品を見るミモロ。

「こういう着物、ミモロ着たかったなぁ~」と。

「もし野中さんにお目にかかれたら、きっとミモロの着物も作ってくださったかも…」とポツリ。
「そうですね~。その着物はミモロちゃんにはちょっと大きいけど、ミモロちゃんに会ってたら、もっと小さなものも作ったかもしれませんね~」と奥様。
「小さな着物って作るの大変なんだよね~」と、1年前の黒田さんの作品を思います。「それに友禅染めって、すごく技術がいるんだよね」と。
「そうですね~。さすがミモロちゃん、自分で友禅染めを体験してるから、よくご存じですね~」と。
「うん、その技術を、もっと多くの人にわかりやすくお伝えしたいって思ってるんです」とミモロ。
境内の水場に飾られた菊の花に、お目にかかれなかった野中久行さんを思います。

境内の奥の本堂では、秋の特別公開が7日(土曜)まで行われています。


「また、紅葉がすすんだら来よう~」と哲学の道を歩きながら思うミモロです。

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