ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

歴史の町、滋賀県近江八幡市の千僧供町。「馬見岡神社」と「椿神社」へ参拝

2023-08-23 | 滋賀県

「ヨイショ~う~結構急な石段~フ~」とミモロが、一生懸命に登るのは、近江八幡市千僧供町にある「馬見岡神社」の石段。

田園が広がる琵琶湖畔の千僧供町。観光客がほとんど訪れず、昔ながらの雰囲気が漂うところがいろいろと…。

ここ「馬見岡神社」も、建立に年代は不詳ですが、社伝では、延喜式神名帳にその名が記されている歴史ある神社です。

「ここに参拝するの?」とミモロ。
鳥居のそばにある手水でお清めを…

「なんかワイルドな手水だね~」と。

「さぁ、こっちですよ~」と地域に詳しい「千僧供地域歴史資料館」の小川さんが、拝殿に案内してくれました。


岩倉・千僧供・馬淵の3集落で構成される馬淵郷。それぞれに氏神様をお祀りしていますが、その総鎮守として、古くから多くの崇敬を集めたのは、「馬見岡神社」です。背後の山に守られるように南を向いて社殿が建てられています。

「なんか立派な社だね~格式を感じる…」とミモロ。

ご祭神は、天戸間見命(アメノトマミノミコト)と天津彦根命(アマツヒコネノミコト)です。

5月2日は、春祭り。なんでも室町時代から始まったと言われる祭りです。
当日、氏子は裃袴姿で、鉦、太鼓を鳴らし、神輿の渡御を行いなうそう。
「直会は、境内にゴザを敷いて、そこでお神酒などをいただくんですよ」と小川さん。昔ながらの

なんでもここには、国の重要文化財に指定される平安時代の神像八体があるのだそう。

*「馬見岡神社」滋賀県近江八幡市馬淵町46 境内参拝自由

そして、もう一か所、参拝したのは、「椿神社」。

こちらも、歴史を感じさせる神社です。

なんでも、長和5年(1016)に「日吉山王神社」の上7社のひとつ「樹下神社」が勧請され、それがこの神社の由来。


入口の門は、滋賀県指定文化財になっています。

「これ、なあに?」と門のところにある敷石のようなものを見つけたミモロ。

「それはね…」と小川さんがお話してくださいました。
室町時代にこの地域の集落、馬淵と岩倉の間で水の権利を巡って問題が起き、千僧供が、その仲介に立ち、3集落の水の権利の定めたそう。その割合を忘れないようにと石を埋めているのだとか。

馬淵、千僧供がそれぞれ4割、岩倉が2割で、これは水の配分だけでなく、共同で行う祭礼の費用分担にも、適用される比率です。

ここは、先ほど紹介した「馬見岡神社」と共に、春の大祭で、神輿渡御が行わる、この地域の重要な神社なのです。

「境内に、特別大きな椿の木があるわけじゃないみたい~」と。境内を見回すミモロ。
そう、全国には「椿神社」と呼ばれる神社がいろいろあります。もともと「椿」には、厄除けの意味があり、さらに常緑樹の艶やかな葉は、繁栄を象徴し、商売繁盛などの祈願にも崇敬されてきたのです。
「椿神社」と呼ばれるようになったのは、実は明治以降で、それまでは、「十禅師権現」と呼ばれていたのでした。

この地域の暮らしを守って来た氏神様。


琵琶湖の西にある比叡山延暦寺と、地理的にすごく離れているように感じますが、その結びつきがとても深い地域なのだそう。
「ということは、比叡山延暦寺の力って、本当に大きかったんだね~」と、改めて思うミモロです。

*詳しくは「千僧供町」のホームページからどうぞ~

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