ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

天空の郷とも呼ばれる「果無集落」。峠道に開ける畑。熊野古道が通る民家。

2022-12-12 | 奈良、近畿

「こんな景色が見られるなんて~感激!」と呆然と立ち尽くすミモロ。

ここは、日本で一番大きな村である奈良県の最南端の「十津川村」にある「果無集落(はてなししゅうらく)」です。

宿泊した十津川村の「ホテル昴」から、歩いて約1時間。急な山道をひたすら登り到着したのは、「果無峠」へと続く尾根の道にある集落です。峠のピークは、1000メートルを超えるもので、ここは、その半ばで標高約500メートルの場所にあります。

「ここが天空の郷って言われる「果無集落」なんだ~」と感激するミモロです。


熊野古道の「小辺路」という高野山から熊野本宮大社に至る全長約70キロの道で、ここ「果無集落」まで来れば、あともう少しと思える距離になります。熊野本宮大社までの参詣道のルートはいろいろありますが、その中で最短コース。しかし、最も厳しいルートと言われます。

「なんか不思議な名前の集落だね~」と、確かにミモロならずとも思う人は多いはず。この名前の由来は諸説ありますが、果てしなく続く山の景色が見渡せるから、とか、後醍醐天皇の皇子である護良親王が、一時、追手から逃れるために、京都からここに至りますが、その追手がはてしなく迫ってきます。その心境を表現したなど、いろいろ。ともかく、ここに来ると、様々な意味で「果無」という言葉が実感できる心地になります。
「紀伊半島って大きいね~ホント、山がずっと続いてるもの…」と、ミモロは、その山々の景色に果てしないものを感じたよう。


ちなみに「護良親王って、建武の新政のために父親の後醍醐天皇を助けたにもかかわらず、後年、意見が対立して、敵対視される数奇な運命を辿った方でしょ」と、ミモロは、以前、天皇の歴史という本で知ったことを思い出します。そう、「建武の新政」の時代は、本当に複雑で、とても簡単に説明できません。でも、都から逃れた護良親王は、ここまで身を隠しつつ、20日ほどかかって至ったとの説も…。

「ミモロは京都から電車とバスで6時間で十津川村まで来て…遠いって思ってたけど、昔の人にしたら夢のようだね」と、そう歩いて至った人たちは、いかなる思いだったことでしょう。
現在、「果無集落」へは林道を利用し車で行け、駐車場もあります。「住民には、すごく便利になってるね~」もはや果無の地ではありません!

でも、やはり熊野へと続く道は、多くの人々が、それぞれ複雑な思い、満たされない思いなどを抱きつつ、歩んだ道でもあるのです。「神様や仏様におすがりしたいって思いがないと、歩く気になれないよね~」とミモロ。

さて、「果無集落」を全国的に有名にしたのが、この農家。

家の前を熊野古道の小辺路が通り、訪れる旅人は、ここで湧き水で喉を潤したそう。


「あの~どなたかいらっしゃいますか?」と縁側で声を掛けるミモロたち。でも、返事はありません。

最近まで、ここには、代々ここに住むおばあちゃまがお暮しだったのですが、現在は、町の方にいらっしゃり、息子さんたちが暮らしていると言われます。

軒には、干し柿が下がり、

奥には、シイタケの栽培が行われ、昔ながらの農家の暮らしを感じさせます。


この集落は、観光客が近年多く訪れるようになったのですが、あくまで個人の生活の場。

暮らす方々のご迷惑にならないよう、マナーをしっかり守りましょう。

さて、帰り道は、「あの険しい山道を下る自信がない…」というお友達の裕子さん。「じゃ、林道から行こうね」と、距離は長くなりますが、舗装されたなだらかな坂道を進むことに。

その途中にあるのが「めん滝」。

この辺りには、「境目滝」という、きっと地域の境目にある滝が2つあって、それぞれは「雄滝(おんたき)」と「雌滝(めんたき)」と呼ばれているよう。
「ここは、雌の滝なの?」とその姿を見つめるミモロ。

当初「めん滝」と聞いて、「お素麵のように白い滝」と思っていたミモロでした。さすが食いしん坊の発想…。

そこから、林道をさらに下ります。「こっちの道、楽ちんだね~」と途中景色を眺めながら…


でも、ホテルに戻るまでに、もう1回、「柳本橋」を渡らなくてはなりません。

すでに吊り橋にすっかり慣れたミモロ…恐々わたる裕子さんを励ましつつ、渡り切ります。

この日の午前中を「果無集落」で過ごしたミモロ達は、昼過ぎ、バスで「熊野本宮大社」へと移動します。

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