「ここにも文明堂があるよ~」と、ある日、訪れた神戸駅のそばを歩いていたミモロが立ち止まりました。
東京生まれのミモロにとって、カステラの「文明堂」は、昔からの馴染みのお店のひとつです。
さて、カステラで有名な「文明堂」は、全国で見ることができるお店。
その始まりは、明治33年(1900)長崎で、中川安五郎によって…。今も「文明堂総本店」は長崎にあります。
子供から大人まで、幅広く食べられる栄養豊かな焼き菓子として愛され続けるカステラは、大正11年(1922)になり、東京上野に東京店を開設。その後、新宿、銀座などに、お店を展開。宮内省の御用なども務めます。
また神戸には、昭和5年に神戸支店を、昭和8年に横浜支店を開店することに。
戦時中は、物資不足から営業を停止。戦果で東京の店舗は焼失し、戦後昭和21年から再び、日本橋、新宿、銀座などに店舗を構えます。長崎本店以外の店は、すべて経営分離で、それぞれが独自の製品も作っていました。
「ここのお店も東京とは関係ないんだ~」とミモロ。いいえ、ルーツは同じですよ。でも経営が違うんです。
そう、店内には、東京で見たことがあるような品々もありますが、どこか雰囲気が違う感じも…。
実は、東京の「文明堂」も新宿、銀座、日本橋など、それぞれ別途の経営体制で、製品にも違いがあったのですが、百周年を迎える2022年に経営統合がなされ、「文明堂東京」となりました。その店舗数は、全国130店にも及びます。
そう、「文明堂神戸」は、関西を中心に店舗を展開。経営の上では、東京とは別になっています。
ところで、「文明堂」といえば、昭和30年代にテレビで放映されたCMで有名。クマの人形がラインダンスをするCMで、昭和生まれなら見たことがあるはず…。
「カステラ1番、電話は2番…3時のおやつは文明堂…」という天国と地獄のメロディーのCMです。
「電話は2番ってなに?」とミモロ。これは文明堂のお店の電話番号で、昔は、電話が今ほど普及していない時代で、その当時のお店の電話番号は2番、もしくは末尾が2番だったのです。
時代を経て、電話番号の桁数が増えても、なんと文明堂は、末尾の2番にこだわって、長崎、東京、横浜、神戸の本店の末尾は、「…0002」なのです。
しかも多くの支店や店舗の電話番号も、末尾2番に準ずるところが多くあるのに驚きます。
「それってすごくない?」とミモロ。
そう、すごいことなのです。
変なところに感激してしまいました。
京都にも伏見にお店がありますが、それは「文明堂東京」の支店。京都大丸のお店もそうです。
でも、「JR京都伊勢丹」は、神戸の文明堂のお店なのです。
「へぇ~そうなんだ~」とミモロ。まぁ、いずれも美味しいカステラのお店ですから…。
経営体制は、別でも「人々を幸せにする、愛されるカステラ」づくりの精神は同じです。
「あのテレビCM、見たいね~」というミモロ。う~一体、いくつなの?
今のようにケーキやスイーツが種類豊富でなかった時代…カステラは、特別な品。
今も、贈答品として愛されているのです。
時代に合わせ、抹茶カステラなど、さまざまな種類も登場。またカフェなども増えているのだそう。
東京の文明堂の経営統合を果たしたのは、若き経営者で、新宿文明堂のお婿さんです。
そもそも文明堂の店舗展開は、一族関係者が担ってきた歴史があります。
卵、小麦粉、水あめの生地でできたカステラは、ポルトガルの宣教師から伝わった「南蛮菓子」。
時代を超えて、人々の暮らしに寄りそうお菓子です。
*神戸文明堂 神戸市兵庫区福原町3の2 ☎087-575-0002
カステラを食べながら、ふと思い出したお話でした。
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