五条通と堀川通の交差点の西、「東急ホテル」の並びにある「箱藤商店」は、桐箱の専門店です。
お店の前を通りかかったミモロは、吸い寄せられるようにお店の中を覗きます。
「わーなんかキレイな箱が、いっぱい並んでる~」そういうと、ドアを開けてお店の中へ。
お店の棚には、さまざまな大きさの桐箱がずらり。そしてそこには、桜や菊、水仙など四季を彩る花々が、描かれています。そのなんとも美しいこと…。
「雅だね~。さすが京都…」と、ミモロは、ただ見惚れるばかりです。
ここ「箱藤商店」は、明治24年創業の桐箱の専門店です。現在は、5代目当主が店を担います。初代は、島根県出身で、柳馬場仏光寺に「山田藤吉商店」を開業。2代目当主が、昭和19年に、現在の堀川五条に店を移し、店名を「箱藤商店」とし、現在に至ります。
日本の文化と桐材のかかわりは、古く、なんと弥生時代の遺跡からも、発掘されるそう。正倉院の御物も、多数桐箱の中に保存されています。それは、桐が持つ湿度を発散するという特質が、長期間の保存に適したものだからです。しかも、軽いため、移動が楽、さらに燃えにくいともいわれ、まさに大切なものを保管するのに最適なもの。昔から、茶道具、掛け軸、そして和服などの収納に、桐箱は重宝されてきたのです。
さて、「箱藤商店」は、桐箱の専門店として、西陣、室町の呉服関係の桐箱を主に製造していたそう。しかし、和服業界の低迷と共に、その需要は、減って行きます。
ここの桐箱に、転機が訪れたのは、平成12年、。この「桐箱専門ギャラリー」がオープンしたことから…。
さまざまな美しい図柄を描いた桐箱の登場で、いままでの物を納める機能的な容器といういわば中身重視の概念を、箱自体の美しさを楽しむ、箱自体に価値を置くことに、変換したのです。
「まるで玉手箱みたい…」とミモロが、美しい箱を眺めていると…
「いらっしゃいませー。それ、お針箱なんですよ」とお店の方。
「お裁縫箱のこと?この中に、針や糸を入れとくの?すてき~。こんな美しいお針箱を使う女性って、きっとキレイな人だよねー」と、ミモロは想像します。
「あれ?これなんだろ?」丸い、まるでタマゴのようなものが、引き出しにいっぱい…
「これは、たまご箱っていうんですよ」。桐箱というと四角のイメージ。でも、これは、角がまるく、タマゴ型をしているので、手の中にすっぽり入り、なんとも心地よい感触…。
「蓋が開くんですよ」
上蓋をずらすと、中にものが入るスペースが現れます。
「ホント、すごいー」と、目を見張るミモロです。
開口は、ギザギザで、タマゴを割った時のイメージ。そして、中には、蓋にちなむ絵が描かれています。
四季の花々を描いた雅なものから、干支、ネコなど、種類も豊富。
「これ何入れるんですか?」と、ミモロ。「小さなものなら、なんでも…外出や旅行に持って行く、ピルケースやアクセサリーケースなどになさる方もいらっしゃいます」
また、出産祝いの贈り物に…へその緒入れとして評判の品です。「赤ちゃんの大切なへその緒入れに、ぴったりだねー」
ここでは、桐箱のオーダーも可能です。和服好きの方には、帯締め入れもおすすめ。美しく収納できます。
「あ、クリスマスツリーの絵もあるー」「サンタさん、プレゼントしてくれないかなぁー」と、じっと見つめるミモロ。
一体、何をいれるのかな?
気品ある品々に囲まれていると、煩雑な日常を反省したくなります。こんな箱を、優雅に使う女性に憧れを…。
「ここにいると、心が落ち着くねぇー」と、ミモロ。美しい箱と共に、素敵なひとときを、ぜひ…
*「箱藤商店」の詳しい情報は、ホームページで。お取り寄せも可能です。
*ミモロ:特許庁 商標登録第5629481号
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日常生活から桐箱を目にしなくなったけど、こんな可愛い小物で、
身の回りにあると、嬉しいですよね。
小さいけれど、伝統工芸的な京都のお店。 山椒は小粒で・・・、そんな感じのお店やね!
たまご箱 カワイイねー
ミモロなら、みんなから頂いた宝物いれるのー
でも、たくさんありすぎて、入りきれないかも・・・。
フー困っちゃうー