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けっぱれラピット、どろ亀さんに負けるな。ウサギとカメとの競走です。随想、旅行記、日記など、雪の降る街からのお便りです。

愛をはぐくむ 愛冠(あいかっぷ) 

2014-04-17 10:10:48 | 地名

「愛冠(あいかっぷ)」という魅力のある地名

十勝管内足寄町に「愛冠」(あいかっぷ)という地名があります。以前走っていた北見と池田間を通る「高原鉄道池北線」に「愛冠」という駅もありました。すでに廃線となって駅はありません。

カムイラビットが足寄に住んでいた当時、町の有志とお話していましたら「今日はこのあと愛冠で結婚式が行われ、出席する」とのことでした。町の活性化のために「愛冠」の地名にあやかり、この催しが企画され続けられているのです。地名自体美しくおめでたく感じますので町の方もよく考えたものです。「愛冠で愛をはぐくむ、愛の冠を捧げる」なんて素晴らしいと思いませんか。

この「愛冠」はアイヌ語が語源です。足寄のアイカップはアイヌが狩に出向く時に「ためし矢を放つ所なのでした。」「なかなか対岸に矢が届かないという地名」なのです。アイカップの地名は全道に何点か見られます。

 

愛冠岬 馬雪(うまゆき)出現

石狩市浜益(はまます)区毘砂別(ビシャリ)に「愛冠岬」という岬があります。ここの愛冠岬は一方が急な崖で通行が非常に困難な所なのでした。交通が困難なところもアイヌはアイカップと言ったのです。「なかなか出来ない・困難な所」というのがアイカッブです。

偶然なのでしょうか足寄の愛冠と同じ漢字が当てられ地名として残りました。地名を付ける時に同じ字が浮かんだのは偶然なのでしょうか。

この岬の山肌に4月10~15日前後になると馬の姿をした残り雪が現れます。土地の人はこれを「馬雪」といって季節の移ろいとして見ておりました。むかしはこの地区もニシンが沢山取れて居ました。ニシンが群来(くき)ている時代にはこの馬雪の現れるころがニシン漁の終わりの目安にしていたそうです。現在ではニシンは群来ず、昔語りになりました。今では馬の形をした残雪は珍しいと浜益地区の観光に役だっております。

※愛冠岬を望む浜益区のふるさと公園や、はまます郷土資料館からが良い眺めで、17日頃までが見ごろと言います。

 

 



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