かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

子ども電話相談

2018年08月31日 10時13分30秒 | みゆみゆとの生活
悩めるお年頃のみゆみゆが、昨日の朝はずいぶん沈んでいて。
学校に行きたくない、と泣いていた。
何かはっきりとした理由があるわけでもなさそう。
いつもの登校時間にリビングまでは来ており、「行かなきゃいけない」とは思ってるみたい。
でも、しんどくて頭や体が(たぶん心も)動かないようでした。

いろんなやり取りの末にその日は休むことを決めて。
私は仕事へ。
その時みゆみゆが、ボソッと「電話相談に電話してみようかな・・・」と言ったので、かけてみることを勧めた。
いろんなおとなに話を聞いてもらうことは、いいことだと思うよ、と。

そして。仕事から帰ったら、みゆみゆが、
「母さん。電話相談、電話したよ。」と言う。
なんか嬉しそう。
どうだった?と聞いたら、
「うーん、こんなこと言ったらいけないと思うけど、ハズレだったと思う。」

んんー?なんじゃそれ。
どんな人だったの?と聞いてみた。

「男の人で、『おじさんの小さい頃はねー』とか語る人だったの。
 『君は着るものも食べるものも、家族が用意してくれて足りてるんでしょ?幸せだよね。』とか、
 『自分で自分のこと分析できてるね。あとはそれを実行するだけじゃん。』とか、
 『声聞く限りは明るいし大丈夫そうだね。』とか。
 どうすればいいですか?って聞いても、『おじさんにはわからないな』って言うし。」

で、みゆみゆはそれ聞いてどう思った?

「ダメだこりゃ、って
 ありがとうございましたー、また自分で考えますーって切っちゃった。」 

面白かったのは、みゆみゆがこの話を、ニコニコ笑いながらさもおかしそうに話していたこと。
「ねー、ハズレでしょー。」
は失礼だと思ったけど、確かに・・・と思う部分もあり。
ひとしきりその電話の話を一緒にしたら、なんだか彼女はすっきりした顔をしていて。

今朝は、何事もなかったかのように「いってきまーす」と学校に行きました。

その後ろ姿を見て、
昨日の電話相談の「おじさん」はハズレではなかったんじゃないかな、と思った。
どんな相手であれ気持ちを整理して話せて、それを否定せず聞いてくれたことで何か次への一歩が生まれたんじゃないかって。
自分のことも、他人のことも、客観視できる力ときっかけは、時に必要です。

みゆみゆが初めて電話相談にかけたのは、3年生だったか4年生だったか。
「運動会で早く走れるようになるにはどうしたらいいですか?」というなんとも可愛い相談をしていた。
あれから、忘れた頃たまに、かけているみたい。
私も以前に少しだけ、電話相談のお仕事をしてたことがあるので。
気軽に利用してほしいな、と思う。
本当に重い問題を抱えた時に、一つの手段として思いつくためには、そうでない時の気軽な利用経験があった方がいいから。

夏休み明けの子どもの自殺が問題になっていて、胸が痛みます。
世界はそこだけじゃないよって、教えてあげたい。気づいて欲しい。
そんな思いの、8月31日です。