monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

秋の三日月

2009年08月26日 | 日本古典文学-和歌-秋

三日月の野原のつゆにやどるこそ秋のひかりのはじめなりけれ(正治初度百首)

三日月のやどかる露のむらすすきほのめきわたる秋はきにけり(洞院摂政家百首)

秋の色もあるかなきかのみかづ きのかげ 吹きはらふ荻のうは風(草根集)

三日月のほのめきそむる垣ねよりやがて秋なる空の通ひぢ(拾玉集)

つま木こる遠山人は帰るなり里までおくれ秋の三日月(玉葉和歌集)

月の眉みねに近づく夕まぐれおぼろけにやはものあはれなる(内大臣家歌合)

弓はりの月みる宵はほどもなく入(い)る山の端(は)ぞわびしかりける(玉葉和歌集)