monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

秋霧

2009年08月29日 | 日本古典文学-和歌-秋

河霧のふもとをこめてたちぬれば空にぞ秋の山は見えける(古今和歌六帖)

たれかまた弓束(ゆづ か)まくともしらまゆみほそ川霧の秋のゆふぐれ(津守国冬)

山路には人やまどはす河霧のたちこぬさきにいまわたりなむ(古今和歌六帖)

野べの色はみなうす墨になりにけりしばしと見つる夕霧の空(夫木抄)

秋の野に旅寝せよとやゆふ霧のゆくべきかたをたちへだつらむ(続古今和歌集)

ことならば晴れずもあらなむ秋霧のまぎれに見えぬ君と思はむ(古今和歌六帖)

君がゆく海辺のやどに霧たたば我が立ちなげく息と知りませ(万葉集)

秋の田の穂の上に霧(き)らふ朝霞いつへのかたに我が恋ひやまむ(万葉集)

峰くだる雲にたちそふ川霧の晴るるかたなき我が思ひかな(玉葉和歌集)

ながめてもむなしき空の秋霧にいとどおもひのゆくかたもなし(草庵集)

隔(へだ)つるも晴れ行く色とみるものを人の心をあききりの空(蒙求和歌)

コメント (1)
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