雲ゐより遠山鳥のなきてゆくこゑはるかなる恋もするかな(躬恒集)
山鳥のなくこゑ聞けばいとどしくわがとほづまの恋しかるらむ(楢葉和歌集)
思へどもおもひもかねつ足引の山鳥の尾のながきこの夜を(万葉集)
秋風の吹きよるごとに山どりのひとりし寝(ぬ)ればものぞかなしき(古今和歌六帖)
山かげや山鳥の尾のながき夜を我(われ)ひとりかも明かしかねつつ(拾玉集)
逢ふことはとほ山鳥のおのれのみ思ひみだれてなかぬ日はなし(隣女集)
あしひきの山鳥の尾のながらへてあらば逢ふよをなくなくぞ待つ(続後撰和歌集)
かひなしや山鳥の尾のおのれのみこころながくは恋ひわたれども(玉葉和歌集)
山鳥のをろのなが尾のうちはへていひとりうき世になくなくぞ経(ふ)る(竹風和歌抄)
草の庵遠山鳥のしだり尾のながくうき世をへだててやすむ(猿鹿居歌集)
(2009年11月1日の「山鳥」の記事は削除しました。)