夜をさむみ朝戸をあけてわがみれば庭しろたへにあは雪ぞ降る(秋萩帖)
風かよふ松は軒ばにうづもれて閨(ねや)しづ かなる雪の曙(慈道親王集)
今朝はただ雪のみ高しきのふまで面影わきし松と竹とに(文明十五年将軍家百首)
花ならぬ雪にもつらし朝ぎよめまたこころあれともの宮つこ(玉葉和歌集)
朝まだき人よりさきといそぎてもなほあと惜しき野べの白雪(続後拾遺和歌集)
今朝はまた跡みえぬまでつもりけり我が分けそむる峰の白雪(玉葉和歌集)
野も山もひとつにしらむ雪の色にうす雲くらき朝あけの空(風雅和歌集)
白たへの色よりほかの色もなし遠き野山の雪の朝あけ(玉葉和歌集)
(2009年12月30日の「雪の朝」の記事は削除しました。)