「秋の雲」という用語の用例は、日本国語大辞典・第二版では、御伽草子『桜の中将』(室町末)からの例が早いのですが、文安千句(文安月千句)は、文安2年(1445)に行なわれたとのことなので、以下の用例でさかのぼります。
雨残る山のかたへの秋の雲
(巻第四百七十三・文安千句、何路・第五)
『続群書類従 第十七輯上(訂正三版)』続群書類従完成会、1979年、393ページ
「秋の雲」という用語の用例は、日本国語大辞典・第二版では、御伽草子『桜の中将』(室町末)からの例が早いのですが、文安千句(文安月千句)は、文安2年(1445)に行なわれたとのことなので、以下の用例でさかのぼります。
雨残る山のかたへの秋の雲
(巻第四百七十三・文安千句、何路・第五)
『続群書類従 第十七輯上(訂正三版)』続群書類従完成会、1979年、393ページ
「斑霧(むらぎり)」という単語の初用例は、日本国語大辞典・第二版では、光悦本謡曲『阿漕』(1532年頃)となっていますが、もっとさかのぼる用例があります。
朝日さすかたのむらぎり晴れやらで山つだつだにみゆる秋かな
(230・百首歌合-建長八年・92)
『新編国歌大観 第五巻 歌合編、歌学書・物語・日記等収録歌編 歌集』1987年、角川書店、631ページ
崎霧
淡路かた浪の緑もうすくこき絵島かさきの松のむら霧
櫨紅葉
もすのなく櫨のもみちの夕日影きゆるかたへや野へのむら霧
(正徹「草根集」~日文研HPの和歌データベースより)