「笹竹」という単語の用例は、日本国語大辞典・第二版では、俳諧『虚栗』(1683年)からの例が早いのですが、かなりさかのぼる用例が複数あります。
海原や波まにみゆるささ竹の一葉ばかりのあまの釣舟
(34・洞院摂政家百首、雑、眺望五首、1685)
『新編国歌大観 第四巻 私家集編2、定数歌編 歌集』角川書店、1986年、368ページ
ささたけの野べのふるみちまよふとも雪ふみならしとふ人もがな
(228・院御歌合 宝治元年、野外雪、144)
『新編国歌大観 第五巻 歌合編 歌集』角川書店、1987年、611ページ
冬衣
宮人の衣にすれるさゝ竹は雪にやさやくおみのうら風
(50・正徹4・草根集、5255)
和歌史研究会編〔『私家集大成 5巻(中世3)』明治書院、1983年、683ページ