今年はいろいろあって、夏ごろから、久々に落ち込んでいました。
長い夏でした・・・。
無何有庵には、お病気になられてご相談に来られる方が後を立ちませんが、私に何が出来るかというと、何もできません。
もう、三年ほど前になるでしょうか、その女性は卵巣、子宮、リンパを全摘出して抗癌剤を打ち、落ちる免疫力に不安を抑えきれずに泣きながらお電話をかけてこられました。
師匠の西川勝也先生に相談しながら、不安を申し上げると、チカラ以上のものはやってこないから全力を尽くしなさいと励ましてくださり、闘病のサポートが始まりました。その回復力は目を見張るものでした。あ~、これでもう完治に向かうと安心していた頃、彼女の食生活は少しづつ以前のものへと傾き始めました。もちろん、みかんを一房から二房、ビールを一口から二口といった程度の事だったのですが、神様はそれを見逃してはくれませんでした。
無何有庵の料理教室では一般の方を対象にしているため、食養プログラムを組んで料理教室をほぼマンツーマンで半年ほど行い、家族の食事、ご自身の食事を分けて取り組んでいただけるようにしていましたが、緩んだ箍は、一般マクロビオティックの料理教室、カフェへと導き、昨年の12月に再発を宣告されました。
ショックを受けた彼女は、不安の中、それでももう一度一からやり直すことを心に決め、それはそれは頑張って取り組んだのですが、不安が産む迷いに治療の方向を定めることが出来なかったようです。
その間暫く音沙汰なく、本当に時折ご様子を風の便りに聞き、心配しつつも十分なフォローもせずに時間だけが通り過ぎていきました。
そして、今は、この夏頃から調子を崩していることを知り、何をもして差し上げることが出来なかった自分を悔い責める日々。
いったい、自分は何をしているんだろう。
彼女は、何を求めていらっしゃるのだろうと、何度となく彼女の家の前まで足を運んでは、そのまま戻ってきています。
彼女に会っても何もしてあげられない自分の事を一番わかっているのですから、何のために行くのかということにまで意味を求めている自分がいるのです。
今は、祈ること。
本当に無力です。
悲しいまでに無力です。
彼女は、もう、痛みに耐えかねモルヒネを貼り、食欲も落ちているとの事。
あの時、どうしてもっと真剣に食い止めることができなかったのかを思うと、真夜中に息ができなくなります。
そんな中で、ずっと関わってきたパーキンソンの方を亡くしました。
ずっと介護なさってこられた奥様も転んで入院を余儀なくされ、未だにご主人の死を知らされず、病院のベッドでおられます。
砂浴にきてくださった徳島の女性は、そのとき末期の癌でした。
それでも笑顔をたくさん見せてくださり、お元気に帰られたのですが、その後、調子を崩され入院。間もなくお亡くなりになりました。
そして、今。悲しみは続きます。
主人の学友で中の良い友人が末期癌で闘病をしています。
シビアな状態ですが、全力を尽くしたいと思っています。
神様、生きる力を与えてください。
そして、このブログを読んでいただいている皆さん、未病のうちにお体を大切になさってください。
夏からの乾いた喉は、まだ癒されることなく秋を迎えています。