自称納谷悟朗後援会日誌

ファン歴50年の自称後援会長が、納谷悟朗さんの作品をご紹介しています。

孔雀王 鬼還祭 その2

2005-10-12 | OVA
続きです。その1からお読み下さい。

孔雀は巽麻が居ると言う、北海道にある山のふもとへやって来た。
アシュラも天鐘に連れられて、そこへやって来る。
天鐘は、孔雀に、やはり行くのですか?そうまでして裏阿修羅像を取り戻して、自分のプライドを守りたいのですか、それとも高原巽麻を殺す為に行くのですか、と問う。
孔雀は、巽麻は自分の中にある大きな力に耐えられなくて泣いている。
それは昔の自分と同じだ。
だから行かなくてはならないのだと、答える。
天鐘は孔雀の心を理解した。

巽麻のいる山へ入る孔雀。
一方慈空は、安部晴明が封じた天をも滅ぼすと言う鬼が、実は晴明自身を封じ込めた物だと気付く。

山の上では、三日三晩行を済ませた巽麻と阿修羅像が待っていた。
巽麻は、魔物を解き放ち、日本をもう一度呪術者が支配する国にするのだ、と野心に燃えていた。
黄泉路が開き、そこから亡者(もうじゃ)が現れる。
しかし亡者どもは光明真言を唱えていた。
阿修羅像に封じ込められているのは、魔人とは別の物だと気づく孔雀。
孔雀は、不動明王火炎呪で、亡者を焼き尽くすが、そこには人間が・・・。
ここで若本氏と仲木氏が、一緒に光明真言を唱えます。
うちは真言宗なので、光明真言も知っていますが、あんな早口で唱えるの、初めて聞きました。面白かった。(笑)
孔雀も、魔物が鬼などではなく、晴明である事を知る。
晴明は巽麻の体を乗っ取り、一千年の眠りから覚めた。

晴明の呪力は強く、孔雀の術が全く利かない。
晴明は孔雀を自分の中に導こうとするが、孔雀は、自分は巽麻を助けたかった・・・
自分のすべてをかけて、晴明を倒す、と宣言する。

孔雀危機一髪の所で、王仁丸登場!
魔物の正体を知らない王仁丸は、黄泉の八雷神を呼びよせるが、晴明には通用しなかった。
そこで孔雀と王仁丸は、二人の気を合わせる「太極波」(注3)で、晴明に立ち向かう。
大変なパワーだが、それさえも晴明を倒す事は出来なかった。
力尽きる孔雀。その時、孔雀はアシュラからの気を受ける。

孔雀は孔雀明王印を使って、晴明と対決する。
晴明はその時初めて、孔雀が孔雀明王の生まれ変わりだと気付くのだった。

見事、晴明を闇に返した孔雀に、王仁丸は「持ってけ」と阿修羅像を渡すが、
孔雀は巽麻を救えなかった事を悔む。
現代ではこんな術で人を救えはしないのだ、と王仁丸に言われると、
呪禁道も密法も、一千年前に滅びてしまえば良かったんだ!と答えるが、
王仁丸は「ほざけ」と言い捨てて去っていった。

無事修羅像を取り返した孔雀だが、その阿修羅像を真っ二つに割ってしまう。
巽麻を助ける事が出来なかった、やりきれない怒りが消えない様だった。

慈空は彼自身、阿闍梨であり、本当は密法の術もかなり使えるはずだと思うのですが、残念ながらその点での活躍がなく、キャラ的には惜しいと思いました。
原作のコミックを読んだ事がないので、コミックの方で、その辺の扱いがどうなっているのか分かりませんが。
悟朗さんがお経を読んだり、真言を唱えたりするのを、拝聴したかったです!(笑)
全体的には、地味ながら、それなりにセリフもあり、面白い役だったと思います。
但し、この作品以降、段々慈空の出番が少なくなって行ったのが残念です。

(注1)お寺の名前は実際には出てきませんが、興福寺(奈良にある法相宗大本山)の様です。
(注2)石丸氏カッコイイです。王仁丸の声は、石丸氏が担当されたのはこれのみで、後の2作は玄田哲章氏が担当されています。
どちらもカッコイイですが、個人的には石丸氏の方が好きです。
(注3)最初「大極破」と書いたんですが、「大極波」が正しいようです。
参考資料:「アニメ・ゲーム・特撮・必殺技辞典」様、ありがとう御座いました。

原作:荻野真(週刊ヤングジャンプ)


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孔雀王 鬼還祭 その1

2005-10-12 | OVA
孔雀王「鬼還祭」(1988年)
役名:慈空(じくう)

孔雀王は全部で3本あり、うち1の「鬼還祭」と3の「櫻花豊穣」がOVA。
2の「幻影城」が劇場版です。
悟朗さんの役は慈空阿闍梨。(あじゃり)
主人公・孔雀のお目付け役的存在の老僧です。
たまたまウチは真言宗なので、密教を扱った話が結構面白かったです。

キャスト
孔雀:関俊彦
アシュラ:安藤ありさ
慈空:納谷悟朗
王仁丸(おにまる):石丸博也
僧正:加藤精三
天鐘:水島裕
岡本弥美(やみ):横尾まり
高原巽麻(たかはらたくま):若本規夫
安部晴明(あべのせいめい):仲木隆司

奈良にある法相宗の寺から、阿修羅像が盗まれたと僧正から依頼を受け、孔雀、アシュラ、慈空が寺を訪れる。(注1)
寺を訪れる途中で、孔雀は大きな包みを持った男を見かける。

この寺所有の有名な八部衆像の一つが盗まれたと言う。
八部衆は一般に公開されているが、彼らが通されたのは、厳重な警戒がしかれている特別な部屋。八部衆は実は表と裏の像があり、全部で16体存在する。
一般公開されているのは表の八部衆像で、盗まれたのは裏の阿修羅像だと言う。
裏の像には魔を引きつけ眠らせる役目があり、この裏の阿修羅様には魔物を閉じ込めてあると言う事だった。

裏の八部衆像が安置されている特別な部屋へ行く途中で、天鐘が「孔雀さんは凄いんですってね」と彼の術の凄さを話題にする。
孔雀は、この間も「依頼人は取り殺される。屋敷は燃える。失敗しちゃって。」と頭を掻くと、慈空が「私に言わせれば、依頼人の悪行が祟っただけで、仏様の功徳ですかな。
ホホホホホ・・・」と笑っていたのが、最高でした。
何となく食えないジジイと思わせる所が良いです。(笑)

僧正から説明を受けていると、いきなり式鬼(しきおに)登場。
僧正の念仏は利かないが、孔雀の術でその場を治める事が出来た。
式鬼は必ずそれを打ち放った者がいると言う。その主の後を追う孔雀。

式を放ったのは、呪禁道(じゅきんどう)の王仁丸。(注2)
強力な術者だが、依頼されれば殺しもやると言う呪禁道師。
「俺の式を倒したのは、てめえが最初だ」・・・と言いつつ、孔雀と対決する。
お互い、相手が裏の阿修羅像の行方を知っていると思っていたが、やがて別に犯人が居る事に気づく。

一方慈空は、寺にある裏阿修羅像に関する縁起書「天竜魔封之事」(てんりゅうまふうのこと)を読み、状況を把握しようとする。
一千年前、陰陽師安部晴明は魔物を阿修羅像に封じ込めたと言う。

王仁丸は、阿修羅像を盗んだのは、縁起書の内容を知った陰陽師の仕業だと見当をつけ、孔雀と共に、京都にある安部晴明ゆかりの晴明神社を訪れる。
晴明神社にある一条戻橋は、晴明が式神を隠していたと言う伝承があり、晴明の霊力を残している場所。犯人が阿修羅の封印を解く為に、晴明の霊力が残る場所を破壊すると考えたのだ。
そこで魔物が団体で登場!
孔雀の九字(くじ)が効かず、また王仁丸の式鬼も言う事を聞かずに、逆に王仁丸に向かってくる始末。余程強力な魔物が阿修羅像に封じ込められているらしい。
孔雀は千手観音消魔法で、すべての鬼を闇に帰したが、鬼どもが、地獄の業火を招き、あたりは火の海と化していた。
孔雀は、そこで、奈良で見かけた大きな包みを持った男を再度目撃する。
孔雀はあれだけの力を持ちながら、邪悪な魔の復活に使おうとしている・・・同じ術者として許せないと憤る。
王仁丸は、式すら操る魔物は、鬼の支配者の様な存在かもしれないと孔雀に助言し、去っていった。

慈空は、縁起書が寺の外部に出る事はほとんどないが、数ヶ月前、ある大学の研究室に貸し出された事があり、その後研究員の一人が行方不明になったと孔雀に告げる。
その男、高原巽麻の写真を孔雀に見せると、それは孔雀が目撃した男と同一人物だった。

巽麻が研究室で知り合った、恋人の岡本弥美なら何か知っているかもしれない。
そこで、孔雀は弥美を訪ね、巽麻について質問するが、弥美は、巽麻は強い霊力を持っていながら、それを使う事が出来ず悩んでいた。現代ではそんな力があっても何にもならないのだから・・・と非協力的だった。孔雀は、自分は巽麻と話したいと告げる。
そんな折、またまた魔物登場。巽麻が壺の中に封じ込めて行った物らしい。
孔雀はあっという間に魔物を退治する。弥美は「あなたなら巽麻を助けられるのね」と、孔雀を信用し、巽麻が北海道に居ると教えてくれた。


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