自称納谷悟朗後援会日誌

ファン歴50年の自称後援会長が、納谷悟朗さんの作品をご紹介しています。

銀河英雄伝説 第23話 その2

2006-06-19 | 銀河英雄伝説
続きです。その1よりお読み下さい。

***

ガイエスブルグが制圧された時に、ファーレンハイト提督も引き立てられて行きましたが、ラインハルトに目通ると、その場で許され、他の提督達の末席に加わっています。
メルカッツ提督も、帝国に残れば、そういう機会もあったのでしょうか?
でも、ゴールデンバウム王朝に最後まで仕えるのが自分の務めだと仰って、それを見事に果たされ、その後でラインハルトの下へ戻る事は絶対に不可能だったと思います。
提督ご自身「武人としての恥を知っている」と仰っています。
やはり主義の問題であり、この後でラインハルトの家臣になると言うのは、有り得ない事だと思いました。
メルカッツ提督、静かながら存在感ありすぎで、サスガ悟朗さんです!!!(笑)

フレーゲル男爵(二又氏)は周りは迷惑だったでしょうが、本人は自分の信念を通したので、それはそれで天晴れ(?)だったと思いました。
アンスバッハ(井上真樹夫氏)も後で、同じ運命を辿ります。
一番どうしようもなかったのが、ブラウンシュバイク公。最後が情けなくて・・・。(苦笑)
我が儘、尊大、自己中心的な人物でしたが、小林修氏、熱演されていました。

*それから1つ疑問??
ガイエスブルグは既に陥落していた様に思うんですが、ブラウンシュヴァイク公はどうやって戻ったんでしょう???メルカッツ提督も戻らなかったのに・・・。
ブラウンシュヴァイク公、堂々と旗艦ベルリンで乗りつけたら、その場で逮捕(??)じゃないんでしょうか?(笑)

***

キャスト

ラインハルト:堀川亮
キルヒアイス:広中雅志
オーベルシュタイン:塩沢兼人
ロイエンタール:若本規夫
ミッターマイヤー:森功至

ブラウンシュバイク:小林修
メルカッツ:納谷悟朗
アンスバッハ:井上真樹夫
ファーレンハイト:速水奨
フレーゲル:二又一成
シュナイダー:目黒裕一

メックリンガー:土師孝也
シュタインメッツ:石丸博也
フェルナー:堀内賢雄
シューマッハ:中田譲治
ハウプトマン:掛川裕彦
ナレーション:屋良有作

***

(注1)この部分のセリフです。

ファーレンハイト(速水奨)「メルカッツ提督。閣下も出撃なさるのですか?」
メルカッツ(納谷悟朗)「うん」
ファーレンハイト「何ゆえですか?無謀の出戦である事はご承知のはずです。」
メルカッツ「わしは四十年以上も武人として、ゴールデンバウム王朝にお仕えしてきた。それが滅びるなら、せめて命運を共にするのが最後の勤め。どうも我ながら不器用な事だ。」
ファーレンハイト「閣下。」
メルカッツ「ファーレンハイト中将。卿はまだ若い。滅びゆく王朝に殉ずる事はあるまい。生きられよ。生きて武人としての生を全うされよ。」
ファーレンハイト「メルカッツ提督。」
メルカッツ「さらばだ。もう会う事もあるまい。」

メルカッツ、シュナイダー、そしてファーレンハイトは敬礼して別れを告げた。
後に回廊の戦いで、敵として会い見まえた時、ファーレンハイトが「この戦法、メルカッツ提督か。よろしい本懐である。」と言っていました。
そして、ファーレンハイトの戦死を知ったメルカッツ提督は、喪に服されました。
メルカッツ提督とファーレンハイト提督は、お互いに尊敬の念を持っていた様です。

(注2)メルカッツ自害を止める、シュナイダー少佐とのシーンです。これも、そのままご紹介します!(著作権侵害の意図はありません!!)

シュナイダー(目黒裕一)「お止め下さい。どうかお命を大切に。」
メルカッツ「シュナイダー少佐。」
シュナイダー「お許しを。もしやと思いまして、先ほど銃のエネルギーパックを抜いておきました。」
エネルギーパックを見せるシュナイダーに、提督は銃を置いた。
メルカッツ「こうなる覚悟はしていたが・・・それにしてもいつ抜き取ったのかね。まるで気がつかなかったが。」
シュナイダーは銃を充填してみせる。
メルカッツ「これは騙された。そうまでして、わしに死ぬなと言うのかね。」
シュナイダー「はい。」
メルカッツ「だがわしも武人としての恥を知っている。今さらローエングラム公に降伏するのも潔しと思えぬが。」
シュナイダー「ローエングラム公とて、全宇宙を支配した訳ではありません。この銀河にもローエングラム公の支配の及ばぬ所があります。そこでお命を保たれ、捲土重来をおはかり下さい。」
メルカッツ「亡命せよと言うのか?」
シュナイダー「左様です、閣下。」
メルカッツ「捲土重来と言うからには卿が勧める亡命先は、フェザーンではあるまい。」
シュナイダー「はい。」
メルカッツ「自由惑星同盟か。だがわしは四十年以上も彼らを反乱軍と呼んで戦い続けてきた。そのわしを彼らが受け入れるだろうか」
シュナイダー「ヤン・ウェンリー提督を頼りましょう。いささか変わってはいるが、寛容な人物だと聞いております。」
メルカッツ「ヤン・ウェンリーか。」
シュナイダー「駄目で元々ではありませんか。その時はわたくしもお供致しますから。」
メルカッツ「馬鹿な。卿は生きる事だ。まだ三十にもなっておらんではないか。卿の才能があれば、ローエングラム公とて、重く用いてくれよう。」
シュナイダー「ローエングラム公が嫌いではありませんが、わたくしの上官は閣下お一人と決めております。どうぞ閣下、ご決心下さい。」
メルカッツ「分かった。ヤン・ウェンリーを頼ってみよう。」

***

あと数回、「銀河英雄伝説」のご紹介を続けます。



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銀河英雄伝説 第23話 その1

2006-06-19 | 銀河英雄伝説
銀河英雄伝説 第23話「黄金樹(ゴールデンバウム)は倒れた」
役名:ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ

苦戦するリップシュタット連合軍は、ガイエスブルグ要塞での篭城戦に備え、植民地からの搾取を強めた。が、民衆側も反抗の気運が高まっていた。
ブラウンシュヴァイク公(小林修氏)の領地ベスターラントでは、領主であるブラウンシュヴァイク公の甥、シャイド男爵がさらなる弾圧を加えたが、暴動が起き、男爵は民衆に殺された。

激怒したブラウンシュヴァイク公は、賤民どもに核攻撃を加えると言う。
忠実な家臣であるアンスバッハ准将(井上真樹夫氏)さえも仰天し、核兵器の使用は、人類が絶滅の危機に瀕した13日戦争以来のタブーのはず、首謀者を処罰すれば宜しいでしょう・・・と進言するが、ブラウンシュヴァイク公の暴走を止める事は出来そうもなかった。

アンスバッハは「ゴールデンバウム王朝はこれで終わった。自らの手足を切り取って、どうして立っている事が出来るだろう。」とつぶやく。
ブラウンシュヴァイク公はアンスバッハを逮捕する様に命じた。

ラインハルト(堀川氏)はベスターラントへ艦隊を派遣し、核攻撃を阻止しようとするが、オーベルシュタイン(塩沢氏)は、ブラウンシュヴァイク公に核の使用を実行してもらい、それを撮影して大貴族達の非人道性の証とすれば、支配下の民衆や平民出身の兵士達が離反するでしょうと進言する。
勝敗は既にほぼついているとは言え、ガイエスブルグ攻略の決め手に欠き、貴族連合軍が篭城して徹底的に交戦すれば、帝国軍には不利だった。
オーベルシュタインはこの機会を利用すべきと考えていた。

ラインハルトは、とにかく艦隊を派遣し待機させよと命令するが、決断はギリギリまで待つと明確な命令を下さなかった。

オーベルシュタインは、ラインハルトに核攻撃の時間を遅れて教え、それに先行して秘密裏に強行偵察艦を派遣した。
核兵器は使用され、ラインハルトが気付いた時には、全てが終わっていた。

辺境星域から戻ったシュタインメッツ(石丸氏)はラインハルトが政治宣伝の為に、故意にベスターラントへの核攻撃を見逃したとの噂があると、キルヒアイス(広中氏)に伝えるのだった。

核攻撃の模様は帝国全土に流され、民衆はラインハルトを支持する様になる。
貴族連合軍の支配下にあった植民星は一斉に離反した。
ガイエスブルグ内の兵士の脱走が相次ぎ、貴族や仕官からの投降者も続出した。

ガイエスブルグは完全に孤立し、ブラウンシュヴァイク公は最後の決戦に挑む。
が、ファーレンハイト中将(速水奨氏)は、要塞の利を生かして長期戦に持ち込み、敵の疲弊を待つべきが上策なのに、ここで出撃するとは、どういうお考えかと、反論する。
激怒したブラウンシュヴァイク公は、死を恐れる臆病者に用はない。真に帝国への忠誠厚き者はついて参れ!と叫ぶのだった。

出撃しようとするメルカッツに、ファーレンハイトは無謀の出戦である事はご存知なのに、何故出撃されるのですか?と問う。
メルカッツは、四十年以上も仕えてきたゴールデンバウム王朝が滅びるのなら、命運を共にするのが自分の最後の務めだと答えるのだった。
そしてファーレンハイトに、卿は生きて武人としての生を全うされよ、と言って別れを告げた。(注1)

フレーゲル男爵(二又氏)は、最後まで帝国貴族のプライドにしがみつくが、部下達に撃たれ「帝国万歳」と言って果てた。
シューマッハ大佐(中田譲治氏)らは、フェザーンに逃れると言う。

ガイエスブルグも制圧され、もはやガイエスブルグに戻る事は不可能になった。
メルカッツ提督は自害しようとするが、シュナイダーに止められる。
メルカッツ提督は「わしも武人としての恥を知っている。今さらローエングラム公に降伏するのも、潔しと思えぬが。」と言うと、シュナイダーは、亡命して捲土重来をおはかり下さいと勧めるのだった。
メルカッツは、ヤン・ウェンリー提督を頼って、自由惑星同盟へ亡命する事を決心した。
(注2)

やっとの事でガイエスブルグ要塞へ戻ったブラウンシュヴァイク公は、御前に控えたアンスバッハに、講和の用意をせよと言うが、アンスバッハの説得を受け、もはや自分が生き延びる道がない事を知る。
自分はどうなってもいいが、あの小僧(ラインハルト)が帝位に就くのだけは許せんと言うと、アンスバッハは「誓ってローエングラム公を地獄に落としてご覧に入れます。バルハラにてお待ち下さい。」と約束するのだった。(バルハラ=あの世の事らしいです。)

毒を用意していたアンスバッハだったが、いよいよ最期になると、全く潔くないブラウンシュヴァイク公だった。
アンスバッハに「最後の御当主として、どうか潔いお最期を」と、無理矢理毒を飲まされて果てた。

アンスバッハは「これでゴールデンバウム王朝は事実上倒れた。だが次に来るのがローエングラム王朝とまだ決まった訳ではない。」と、公爵との約束を忘れてはいなかった。

大貴族たちが引き立てられて行く中、ミッターマイヤー(森氏)とロイエンタール(若本氏)が「やつらの時代は終わった。これからは俺たちの時代だ。」と未来に希望を持つ。

***

その2に続く


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