自称納谷悟朗後援会日誌

ファン歴50年の自称後援会長が、納谷悟朗さんの作品をご紹介しています。

ドン・キホーテ その2

2006-10-05 | オーディオ・ドラマ
続きです。その1よりご覧下さい。

***

みどりの騎士、ドン・ディエゴ・ミランダから「モンテシーノスの洞窟」の事を聞いたドン・キホーテは、洞窟を探検する事になる。
親友の心臓を抉り取ったと言う、伝説の騎士モンテシーノス。
その名前を頂く洞窟だった。
200メートルはある命綱をつけて、洞窟へ降りて行くドン・キホーテ。
が、一時間経っても、合図を送ってよこさない彼を心配したサンチョとみどりの騎士は、彼を引き揚げてしまう。
すると、ドン・キホーテはぐっすり眠っているのだった。

素晴らしい夢を見ていたと言う彼は、起こされて不満げだった。
彼は、美しくも心楽しい草原に居たと言う。
壮麗な王宮。城壁は透明な水晶で出来ていた。
そして王宮の扉が開くと、品の良い老人が出てきたと言う。
丸い黒の帽子を被り、真っ白な顎ひげをたくわえた老人。手には数珠を持っていた。
この老人こそ、モンテシーノスだった。
この役を熊倉氏が演じていらっしゃいました。
(悟朗さんのモンテシーノスもちょっと拝聴してみたかったですが・・・。でも主人公だから、二役はダメかな?笑)

「ようこそおいで下さった。」と、老人。
ここには老人と多くの男女が、メルリンの魔法にかけられて閉じ込められていると言う。
「久しい間、貴公をお待ちしておりました。」と老人は続ける。
モンテシーノスの洞窟に秘められた一切の事を、世の人々に知らせて欲しい。
この役目はドン・キホーテの為にのみ、とっておかれたのだと言うのだった。

モンテシーノスは、従兄弟で盟友ドーランダルテの今際のきみの頼みを聞き入れ、彼の心臓を抉り取り、それを彼の想い姫べレルマの元へ届けた、と言う伝説があるのだ。

城の中では、乙女達が喪服姿でしずしず歩いて行く。
一番後ろに高貴な姫。べレルマ姫だ。姫はミイラの心臓を両手に掲げ持っていた。
ドーランダルテの心臓だ。
メルリンの魔法がとけぬうちは(姫は)「永遠に悲しみの中に居なくてはならないので御座りまする。」と、モンテシーノス。

この辺は幻想的な内容で面白かったです。結構マジだったし。(笑)
想像だけの世界ですが、色彩感覚豊かで、美しいシーン。
音声だけでもシーンが見える気がするのは、本当にスゴイです。

ドン・キホーテは、水晶の城で、魔法にかけられた騎士や美しい姫達と3日間過ごした。
そこで彼は、モンテシーノスからドルシネーア姫の魔法を解く方法を聞く。
(魔法が解ければ、ドルシネーア姫の真の姿を拝見出来ると信じているのだ。)
それはサンチョが自ら、ケツたたき3300回のムチを加える事だと言う。
(ロマンチックなのか、ズッコケなのか、全く分からない所が、この話のスゴイ所。笑)
これを聞いたサンチョは「とんでもねぇ!」と断り続けた。

バルセローナの町に入ると、喝采を受けるドン・キホーテ。
ライオンと戦った騎士。モンテシーノスの洞窟から帰還した騎士、として名声が上がっていたのだ。但し、喝采は、からかいも含まれていたのだが。

そこに登場した銀月の騎士。
ドン・キホーテとの一騎打ちを所望する。
ドン・キホーテが負けた時は、武器を捨て、郷里に帰ると言うのが条件だった。
そしてこの一騎打ちに負けるドン・キホーテ。
この辺りの演技、サスガです。
銀月の騎士は、故郷に帰って隠遁すれば、姫の名誉には傷がつかない様に計らうと約束する。

銀月の騎士の正体は、ドン・キホーテの友人カラスコ。
ドン・キホーテの冒険を止めさせようと考えた、苦肉の策だった。

ドルシネーア姫の魔法を解きたいと願うドン・キホーテは、サンチョにムチたたき料を払っても良いと言う。そういう事なら・・・と承諾するサンチョ。
草むらの奥深く、自分にムチを打つサンチョ・・・実はその辺の木を叩いているだけ・・・安原さん、良い調子です。そして軽快にムチウチを数える悟朗さんです。(笑)

やがて二人は村へ帰って来た。
ドン・キホーテ、騎士は辞めたが、今度は羊飼いになって暮らそうと思う、と言う。
「野原の静寂の中で心を慰め、牧歌的な清らかな営みをしながら、存分に恋の想いにふけろうと決心したのじゃ。」
そして、これからは「牧人キホーテス」と名乗ると言う。
彼の妄想は、まだまだ続いていた。(笑)

***

セリフが多く、喋りっぱなしで楽しかったです!!(笑)

このドラマCDのご注文は、テアトルエコーで「オーディオ・ドラマ名作選CD販売」のページをご覧下さい。
また「詳しい内容」へ行くと、ドラマの一部を試聴出来ます。

次回は、同じくエコーのドラマCD「宝島」をご紹介します!

***

原作:ミゲル・デ・セルバンテス 「Don Quijote」



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ドン・キホーテ その1

2006-10-05 | オーディオ・ドラマ
オーディオ・ドラマ名作選「ドン・キホーテ」(63分)
役名:ドン・キホーテ

テアトル・エコーから出しているオーディオ・ドラマ名作選の一つです。

キャスト
ドン・キホーテ:納谷悟朗
サンチョ・パンサ:安原義人
銀月の騎士:根本泰彦
女たち:雨蘭咲木子、吉川亜紀子
郷士(ドン・ディエゴ・ミランダ、「みどりの騎士」):石井隆夫
御者:川本克彦
猛獣使い:小池浩司
語り手:熊倉一雄

***

冒険がしたい。遍歴の騎士となって、世の不正を正して回りたい、と言うドン・キホーテ。
ラ・マンチャ地方の村に住む50歳の紳士。
痩せて背が高く、骨組みこそガッチリしていたが、頭がガッチリしていなかった・・・と、
熊倉氏の楽しいナレーションです。

ドン・キホーテは、騎士道物語を読みふけり、すっかりその気になっていた。
頭の中は、魔法や決闘や愛のささやき、ドラゴン、巨人、秘宝、奇跡・・・で一杯。
50歳で、今も夢見るドン・キホーテをちょっととぼけた感じで演って下さっています。
可笑しいながら哀愁感漂う・・・サスガ悟朗さんです。(笑)

名馬(実はタダのやせ馬)ロシナンテに乗り、「遍歴の騎士、ドン・キホーテ・デ・ラマンチャ」と名乗る彼は勇ましく(笑)本当に旅に出る。
自分の馬を名付ける時に「エル・シドの馬はパピエカじゃ」と、エル・シドを引っ張り出して来ていました。(個人的には、楽しかったです。エル・シド=ヘストン=納谷悟朗。笑)

一緒に行けば、島を与えてくれる、領主に取り立ててくれる、と言う言葉を信じて、従者として付いて行く村の農夫サンチョ。安原氏のサンチョ、結構冷めた人です。(笑)
ワイズガイと言う感じ。

そうこうするうちに、巨人に遭遇!(御馴染みの場面です。)
これは正義の戦い、邪悪な物を地上から追い払うのは神へ対する奉仕と、風車を巨人だと言い張るドン・キホーテ。とぼけた感じが良いです。しかも本人はとっても真剣。(笑)
安原氏の「あれは風車だ」との、再三の忠告にも耳を貸さず、「ドルシネーアよ、我に力を与え給え」と唱えて、風車に向かって突進した。
ズッコケた感じが、ちょっと銭形になってます。(楽しすぎてマル!)

風車が激しく回り出した。(「テャ~」と掛け声がかかりました!!笑)
最高速で回っているので、風車に突き立てた槍は折れ、ドン・キホーテは空中高く舞い上がった。
だから(あれは)ただの風車だと言ったんだと、サンチョ。
が、魔法使いのフレストン(こういう名前って、ドン・キホーテがガンガン創作しちゃうんでしょうか。妄想がスゴイ。爆)が、巨人を風車の姿に変えおったのじゃ・・・と、何でもこじつけちゃう所がまたまたスゴイです。

サンチョが、ドン・キホーテが突撃の時にご加護を願っていた「ドルシネーア姫」と言うのは何方なのかと問うと、ドン・キホーテの想い姫だと言う。
(騎士には「想い姫」が居るのだそうです。)
エルトポーソの宮殿に住む、ドルシネーア姫だった。

ドン・キホーテは、昼間の不首尾は、最初にドルシネーア姫から冒険のお許しと祝福を受けなかったからだと思いついた。
そして、姫のお許しがあれば、どんな冒険にも勝利出来るはず。姫のもとへ行くのだ、と決心する。

が、姫が居るというエルトポーソは、田舎娘しか居ない全く辺鄙な所。
ドン・キホーテに「姫の僕、遍歴の騎士が御目文字願っていると伝えて来てくれ」と、姫を捜してくる様に命じられたサンチョは、風車を巨人と間違える様な主人を説得するのは、それほど難しくはあるまいと、誰でもいいから、姫だと言って連れて来る事にする。
ドン・キホーテはドルシネーア姫に実際に会った事はないのだ。
(サンチョの方が、ウワテかも?笑)
安原さん、可笑しいです。

最初に見かけた田舎娘をドルシネーア姫だと言い張るサンチョ。
「あの輝く様なお姿がお前さまには見えねぇだか?」とドン・キホーテに言い続けるが、そこに居るのは田舎娘が三人。(一人が姫、二人が侍女のつもり。笑)
ドン・キホーテは、またしても魔法使いが、自分には、ドルシネーア姫の本当の姿を見えない様にしているのだと、納得する。(爆)
が、ドン・キホーテは、下賎で醜い姿しか自分には見えなかったと、すっかりふさぎ込んでしまい、サンチョもちょっと悪かったな~と思ったらしかった。(笑)

土地の郷士、ドン・ディエゴ・ミランダに出会う、ドン・キホーテ主従。
郷士は二人と同行する事になった。

そこへ王家の旗をなびかせ、荷車がやってきた。
国王陛下に献上するライオンを運んでいるのだ。
ライオンを見て、ライオンを恐れる人間かどうか見せてくれよう・・・とまたまた勇ましいドン・キホーテです。
「ライオンを飛びかからせるがよい。」
こういう力強い部分、やはりとてもお上手です。
ドン・キホーテに命じられて、仕方なくライオンの檻を開けるライオン使い。
(この辺の詳しいストーリーをちゃんと読んだ記憶がないのですが、でも、献上のライオンを檻から出しちゃうなんて・・・ライオンが飛び出して居なくなっちゃったら、首が飛ぶんじゃないでしょうか、運んでいる人達。
私だったら、誰が何と言おうと、檻は開けないと思うな。爆)
が、ライオンが興に乗らず(?)檻から出なかった為、ドン・キホーテの不戦勝となった。(爆)
これからは「ライオンの騎士」と名乗ると言う。
(ここで、とっつあんの笑いが聞けます。笑)

***

その2に続く



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