自称納谷悟朗後援会日誌

ファン歴50年の自称後援会長が、納谷悟朗さんの作品をご紹介しています。

追跡者 Harry-O

2005-03-25 | TV吹き替え
「追跡者」 Harry-O  
関東 1976年08月18日(月)~ NET 深夜枠 60分
関西 1977年02月01日(月)~ サンテレビ(神戸)深夜枠
役名:ハリー・オーウェル (デビッド・ジャンセン)

<日本語版スタッフ>
翻訳:岸本康子
演出:好川阿津志
日本語版製作:グロービジョン

<2012年11月22日>
いろいろ資料を追加しています。
KAMEちゃん。様にご教示頂きました。
どうも有難うございました。

***

私立探偵ハリー・オーウェル。
地味ながら、とても好きな作品でした。
全44話。日本で全話放送したのか、確認出来ません。
出演エピソードはアメリカの資料によります。

*日本でも全話を放送したそうです。

<キャスト>
ハリー・オーウェル(デビッド・ジャンセン):納谷悟朗 (1-44)
マニー・クインラン警部(ヘンリー・ダロー):中田浩二 (1-14、21)
コール刑事:仁内達之 (1-14)

途中で舞台が変わって、キャストに変更がありました。
トレンチ警部(アンソニー・ザーブ):家弓家正(注1) (15-44)
ロバーツ(ポール・タリー):鈴木誠一 (15-44)

***

デビッド・ジャンセンと言えば「逃亡者」。
ここでは彼が探偵になり犯人を追いかける「追跡者」と言う訳です。
ジャンセンと言えば睦五郎さん(注2)・・・なので、この悟朗さんの吹き替えが苦手な方も結構いらっしゃたのかも??と思いつつ、私は狂喜して拝見していました。(笑)

ハリーはサンディエゴ署の元刑事。
ある事件の捜査中に弾を受け、背中に入った弾丸を完全に取り出す事が出来ず、今もそれをしょっています。
そして警察を退職して私立探偵をやっていました。
この設定を説明しているOPも悟朗さんが演っていらっしゃっいました。

OPナレをご紹介します!
(著作権侵害の意図は全くありません!!)

「散弾。
粒は小さくても、背中に残った一かけら。それが時々疼き出す。
その為俺は刑事を辞め、以来年金で悠々自適・・・と言いたい所だが、贅沢三昧出来るほどの年金でもなし、独り者の食いつぶし生活で、知らず知らず老い込むのもぞっとしない。
いずれは、大海原に乗り出そうと、小さな船を作る一方で、とりあえず掲げたのは、私立探偵の看板。
別段好きな商売でもないが、長年の刑事稼業で身についたと言やぁ、追っかけぐせぐらいのもの。
俺は追跡者。ハリー・オーウェル。」

OPと同じく番組中のナレーションもハリーの独白でしたが、これが最高に良かったです。
悟朗さんが、ちょっとボソボソ話されていて、とても渋くて味がありました。

サンディエゴ署のマニー・クィンラン警部(中田さん)は、もと同僚で親友。
お互い「ハリー」「マニー」と呼び合っていました。
友人同士の気安さが出ていて、中田さんとの掛け合いが本当に良かったです。

コール刑事(仁内さん)は新米で、時々ポカをやったりしていました。
私は仁内さんはどちらかと言うと、悪役のイメージですが、コール刑事はちょっと軽くて面白かったです。
私はクインラン警部がかなり気に入っていて、途中で舞台がサンタモニカに変わった時は、「中田さんはもう出ないのか???」と本気でガッカリしてしまいました。

<2012年11月14日追記>
クインラン警部役のヘンリー・ダローがインタビューで、クインラン警部の殉死について話しているのを読みました。
あれ?クインラン警部って劇中で亡くなったんでしたっけ??
全く覚えていませんでした。(土下座)

*クィンラン警部が亡くなる話は「親友クィンラン警部の死」(第21話)と言うタイトルだそうです。
(原題「Elegy for a Cop」)

***

ところが・・・
ハリーの引越し先のサンタモニカに待ち受けていたトレンチ警部が、これまた本当に素晴らしかったです。
アンソニー・ザーブはとても個性的な役者。
(この役でエミー賞助演男優賞受賞)
しかも声が、私の好きな家弓さん。最強すぎました。(笑)

トレンチは役人そのままで、スーツをキッチリ着込んでエリートぽかったです。
ハリーの事を「オーウェル君」と呼んで官僚風を吹かせていました。
ハリーはハリーで、彼を「官僚」とか「トレンチ」とか呼んでいました。

トレンチは、表向きは「お前とは友達じゃない」と言う感じで接していましたが、ハリーとは「腐れ縁」的な友情がありました。
ハリーとクィンラン警部との友情とはまた違った親しさが魅力的でした。

あくまでもルール重視のトレンチと、一匹狼のハリーと言う、いかにもの設定でしたが、それがとても良かったです。

トレンチは、部下を「ロバーツ!!」と呼んで、あごで使っていました。
そのせいか、私はロバーツ君と言うと、どうもトレンチの腰ぎんちゃくのイメージです。
大人しい人だったし・・・。(笑)

事件の中味については詳しい記憶がほとんどありません。
ほんの少しですが、メモが残っています。

「キャンバスに散った銃弾」 来宮良子、井上真樹夫
「狙われたハリー」 小林修

それからファラ・フォーセットが近所に住んでいて、時々登場していました。
確かスチュワーデスだったと思いますが、キャストの記録がありません。(注3)

*ファラ・フォーセットに関して

スチュワーデス、スー・イングラム(ファラ・フォーセット):吉田理保子
スチュワーデス、ベッツィ(キャサリン・バウマン):吉田理保子

どちらも吉田さんが吹き替えていらっしゃったそうです。

***

いつか海に出るのが夢と言うハリーは、海岸に面した家に住んでいました。
家の裏にちゃんと製作中のボートがありました。

私はこの作品がとても気に入っていたのですが、当時のインタビューで家弓さんが、この吹き替えが楽しかったと仰っているのを読んで嬉しかったのを覚えています。(注4)
きっと悟朗さんも楽しかったのだろう・・・と信じているのですが・・・。(笑)

(注1)映画「オメガマン」のアンソニー・ザーブも家弓さんが吹き替えられていました。
私が拝見したのは「追跡者」より後だったので、ちゃんと家弓さんで嬉しかったです。
初放送は1975年との事。(自称吹替評論家様調べ。ありがとうございます。)
本当は「オメガマン」の吹き替えの方が先だったんですね???
ヘストン(納谷悟朗)
アンソニー・ザーブ(家弓家正)
田中信夫、青野武、鈴木弘子
*アンソニー・ザーブは「スタートレック9」(1998年)、「マトリックッス・リローデッド」「マトリックス・リボルーションズ」(2003年)等、現在も活躍中。

(注2)私は、この「追跡者」のTVムービー版を拝見した事もあります。
その時はちゃんと(?)睦さんが担当されていました。
警部役はクルー・ギャラガー。

(注3)「チャーリーズ・エンジェル」以前で、当時はまだ無名のファラ・フォーセットです。

(注4)スクリーンとか、ロードショーのインタビューだったと思いますが、残念ながら手元に残っていません。

参考資料: the david janssen archive 様、 The Harry O Page 様 

*文章を少し修正しました。(2012年11月14日)


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2 コメント

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Unknown (森本 勝)
2006-09-24 07:03:12
学生時代に名探偵ダイヤモンドを見てからDAIVID JANSSENのファンになりました。出演映画やビデオ、DVD等を探していますがなかなか手に入りません。情報をお持ちでしたらお知らせいただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。
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Unknown (自称納谷悟朗後援会長)
2006-09-25 07:23:57
森本さん、
お立ち寄り下さり、有難う御座います。
BSで放送している「逃亡者」はご覧になっていますよね???
私は「ダイヤモンド」は見た事ないと思います。「オハラ」は記憶にあります。
ジャンセンの映画、あまり分からないんですが、ヘストンの「パニック・イン・スタジアム」にご出演でした。
でも、この作品、ビデオしかないみたいですね。(廃盤?)
吹き替え付きDVDが出るといいですね。
(ヘストン=納谷悟朗版!!!)

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