『楽しい授業の条件 その1』(10月7日ブログ掲載)では、
学習課題の魅力について、
『楽しい授業の条件 その2』(11月1日ブログ掲載)では、
学習方法の魅力について、
それぞれ私見を述べた。
今回は、第3の条件である
「その授業の構成員(教師、友達)の魅力」について記す。
私のいう授業の構成員とは、
その授業に関わる全ての人をさすが
主には、その授業を担当する教師と
授業に参加する児童・生徒である。
その一人でも二人でも、
あるいは全員に対してでもいいから魅力を感じる、
つまり惹かれる、
そんな存在がいたなら、
その授業はきっと楽しいと感じるものになると思う。
極端な例えになるが、
大好きな異性と一緒の授業は、
だたその人がいるだけで、楽しいのである。
淡い恋心などと言ったものでなくても、
好感のもてる仲間や信頼のできる教師と一緒に
試行錯誤する授業は、
そんな人たちと関わるだけで、
授業の楽しさを十分に感じることができる。
従って、授業構成員の魅力のポイントは、
次の2つであり、教師はそのことに、
心を砕かなければならない。
① 好感のもてる仲間がいる学級
② 信頼のできる教師の存在
1、好感のもてる仲間に囲まれた学級
学級のメンバーに好感がもてるようになるため、
最も重要なことは、
学習集団である学級の雰囲気である。
閉鎖的で排他的傾向の強い学級と
開放的で寛容的傾向の強い学級では、
子ども達の友達への対応に大きな違いが生まれる。
忘れ物をした友達に対する接し方一つをとっても、
一方は、“忘れた子が悪いと放置する”
他方は、“よくあることと自分の物を共同で使用する”
と、この2つに大別される。
この事例が教えるように、
教師は、開放的で寛容な学級を、子ども達とともに
築き上げていくよう心することが重要である。
そのため、何はともあれ、温かい愛情と肯定的な視線で、
一人一人の子どもを評価することである。
そして、わずかな子どもの変容をも、敏感に感じ取る感受性を磨き、
その子のよさを引き出すことに、
指導の全ウエイトを傾けることである。
加えて、少しでも成長したその子の姿を、
本人はもとより、学級の共有財産とするよう、
学級の全員に浸透させることが肝要である。
子どもは、少しずつでも成長を遂げる友達にあこがれると共に、
「次は自分も。」とエネルギーを抱くことになる。
これが、学級の雰囲気をつくる源泉となる。
このような空気に包まれた学級は、
必ずや子ども同士に聞く耳を磨かせる。
そして、友達の言動に対する興味関心や感受性を高める。
それが、友達の想いや行動、自分にはなかった発想、作品に
今までにない感動や気づきが生まれることになる。
こんな積み重ねが、その子の回りに、
好感のもてる仲間を造っていくことになる。
このことは、簡単に想像できていい。
くり返しになるが、
好感のもてる仲間づくりの第一歩は、
授業の構成員の一人である教師が、
愛情あふれる姿勢で子どもを見つめ、
その思いを子どもに分かる言葉で伝えることから始まる。
2、信頼される教師でいるには
子どもが信頼する教師とは、
まず何よりも子どもから見て、
分かりやすい教師でなければならない。
指示や学習内容・方法に一貫性がなく、
教師の想いを理解できない。
何を考えればいいのか分からない。
どんな行動を求めているのか分からない。
意図をどうくみ取ったらいいのか分からない。
このような不安定な状態では、
教師への信頼は遠のくばかりである。
教師の思いや願い、子どもへの期待感等々を、
子どもがしっかりと受け止めることができてこそ、
教師への信頼感は生まれるのである。
教師が子どもから見て分かりやすい存在であること、
このことが子どもから信頼を得る最低条件である。
例えば、授業において、
「あの先生の授業は分かりやすい。」
と、言った子どもからの評価が重要なのである。
さらに、分かりやすい教師が、
どの子に対しても、その子の成長を心から喜び、
これからの進歩を励まし、
時には苦しみを共有してくれたなら、
子どもは限りない信頼を、その教師に寄せることになる。
だから、教師は、子どもと同じ目線と
子どもに対する共感的な姿勢を貫くことに徹しなければならない。
しっかりとした子どもを見る目を持ち、
その子への深い理解を確かなものとし、
そして、それがその子にきちんと伝わるようにすること。
それが、信頼を紛れもないものにするのである。
教師に、カリスマ性は不要と考えるが、
しかし、「どんな失敗をしても、決して先生は私を否定しない。」
そんな強い絆で結ばれていれば、
それだけで授業は楽しいものになる。
秋蒔き小麦の畑 間もなく緑色のまま雪の下で春を待つことに
学習課題の魅力について、
『楽しい授業の条件 その2』(11月1日ブログ掲載)では、
学習方法の魅力について、
それぞれ私見を述べた。
今回は、第3の条件である
「その授業の構成員(教師、友達)の魅力」について記す。
私のいう授業の構成員とは、
その授業に関わる全ての人をさすが
主には、その授業を担当する教師と
授業に参加する児童・生徒である。
その一人でも二人でも、
あるいは全員に対してでもいいから魅力を感じる、
つまり惹かれる、
そんな存在がいたなら、
その授業はきっと楽しいと感じるものになると思う。
極端な例えになるが、
大好きな異性と一緒の授業は、
だたその人がいるだけで、楽しいのである。
淡い恋心などと言ったものでなくても、
好感のもてる仲間や信頼のできる教師と一緒に
試行錯誤する授業は、
そんな人たちと関わるだけで、
授業の楽しさを十分に感じることができる。
従って、授業構成員の魅力のポイントは、
次の2つであり、教師はそのことに、
心を砕かなければならない。
① 好感のもてる仲間がいる学級
② 信頼のできる教師の存在
1、好感のもてる仲間に囲まれた学級
学級のメンバーに好感がもてるようになるため、
最も重要なことは、
学習集団である学級の雰囲気である。
閉鎖的で排他的傾向の強い学級と
開放的で寛容的傾向の強い学級では、
子ども達の友達への対応に大きな違いが生まれる。
忘れ物をした友達に対する接し方一つをとっても、
一方は、“忘れた子が悪いと放置する”
他方は、“よくあることと自分の物を共同で使用する”
と、この2つに大別される。
この事例が教えるように、
教師は、開放的で寛容な学級を、子ども達とともに
築き上げていくよう心することが重要である。
そのため、何はともあれ、温かい愛情と肯定的な視線で、
一人一人の子どもを評価することである。
そして、わずかな子どもの変容をも、敏感に感じ取る感受性を磨き、
その子のよさを引き出すことに、
指導の全ウエイトを傾けることである。
加えて、少しでも成長したその子の姿を、
本人はもとより、学級の共有財産とするよう、
学級の全員に浸透させることが肝要である。
子どもは、少しずつでも成長を遂げる友達にあこがれると共に、
「次は自分も。」とエネルギーを抱くことになる。
これが、学級の雰囲気をつくる源泉となる。
このような空気に包まれた学級は、
必ずや子ども同士に聞く耳を磨かせる。
そして、友達の言動に対する興味関心や感受性を高める。
それが、友達の想いや行動、自分にはなかった発想、作品に
今までにない感動や気づきが生まれることになる。
こんな積み重ねが、その子の回りに、
好感のもてる仲間を造っていくことになる。
このことは、簡単に想像できていい。
くり返しになるが、
好感のもてる仲間づくりの第一歩は、
授業の構成員の一人である教師が、
愛情あふれる姿勢で子どもを見つめ、
その思いを子どもに分かる言葉で伝えることから始まる。
2、信頼される教師でいるには
子どもが信頼する教師とは、
まず何よりも子どもから見て、
分かりやすい教師でなければならない。
指示や学習内容・方法に一貫性がなく、
教師の想いを理解できない。
何を考えればいいのか分からない。
どんな行動を求めているのか分からない。
意図をどうくみ取ったらいいのか分からない。
このような不安定な状態では、
教師への信頼は遠のくばかりである。
教師の思いや願い、子どもへの期待感等々を、
子どもがしっかりと受け止めることができてこそ、
教師への信頼感は生まれるのである。
教師が子どもから見て分かりやすい存在であること、
このことが子どもから信頼を得る最低条件である。
例えば、授業において、
「あの先生の授業は分かりやすい。」
と、言った子どもからの評価が重要なのである。
さらに、分かりやすい教師が、
どの子に対しても、その子の成長を心から喜び、
これからの進歩を励まし、
時には苦しみを共有してくれたなら、
子どもは限りない信頼を、その教師に寄せることになる。
だから、教師は、子どもと同じ目線と
子どもに対する共感的な姿勢を貫くことに徹しなければならない。
しっかりとした子どもを見る目を持ち、
その子への深い理解を確かなものとし、
そして、それがその子にきちんと伝わるようにすること。
それが、信頼を紛れもないものにするのである。
教師に、カリスマ性は不要と考えるが、
しかし、「どんな失敗をしても、決して先生は私を否定しない。」
そんな強い絆で結ばれていれば、
それだけで授業は楽しいものになる。
秋蒔き小麦の畑 間もなく緑色のまま雪の下で春を待つことに
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