狂虎シンに勲章! ~「タイガー・ジェット・シン展」 on 京都ホホホ座
タイガー・ジェット・シンが政府より4月29日、令和6年春の旭日双光章を受章した。
タイガー・ジェット・シンとは昭和の時代に“インドの狂虎”と呼ばれたインド系カナダ人レスラーで、初来日は1973年。
当時、日本では全く無名であったが、前触れなく、突如、新日本のリングに乱入し、首締めのような必殺技コブラクローとサーベル攻撃でファンを恐怖のどん底に突き落とした。
それだけなら、プロレス界によくいる悪役ヒールレスラーで終わるところだが、シンの狂い方は常軌を逸していた。
レスラーだけでなく、報道陣、観客、一般人にも真剣に襲いかかる。それも、撮影があるなしに拘らずだ。
ついには、新宿伊勢丹前で買い物中の猪木を襲撃し、パトカーが出動する事件にまで発展する。
「徹底して悪役を貫いている」なんて、イージーな言葉では表現できなくなるほどで、「こいつは本当に狂っている」と心底、思った。
シンをシン底、憎んでいた。
今から思うと彼も自分を売り出すため、命懸けだったろうし、A猪木の新日本もG馬場の全日本の政治力に圧倒されて、生き残るための命懸けの仕掛けだったろう。
命懸けの両者の対決は本当に殺し合いをしていると思わせたし、事実、紙一重の殺し合いを演じていたように思う。
シンは真のプロフェッショナリズムとは何かを教えてくれた。これも、「今から思うと」である。
その「タイガー・ジェット・シン展」が京都市左京区で本、雑貨などのお店、ホホホ座浄土寺店で開催されている。
シンが受章した勲章、旭日双光章とは「国家または公共に対して功労のある人」に贈られるもので、「顕著な功績」を挙げた人が対象となる。
シンはマットで稼いだ資金をもとに実業家となり、東日本大震災支援や学校設立など慈善活動に力を注いでおり、その点を評価されたようだ。
そして、この知らせを「プロレスに市民権を!」が悲願だった宿敵、猪木が空の彼方で一番、喜んでいるに違いない。
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