新緑のころ ~平等院鳳凰堂から宇治上神社
平安時代後期、日本では天皇、貴族をはじめ民衆に至るまで仏教に帰依していた。
末法(釈迦入滅1000年後、仏教の教えが正しく伝わらなくなる時代)が1052年に到来すると言われていたが、実際、疫病や自然災害が起こり、死に対する不安が広がったことで極楽浄土への憧れが生まれた。
そこで、1053年、時の関白・藤原頼道が平等院の阿弥陀堂を建立した。
阿弥陀堂は中堂、翼廊(両サイドの2つ)、尾廊からなる建物で、鳳凰が羽を広げたように見えることから江戸時代より「鳳凰堂」と呼ばれるようになった。
そのシンボルが屋根上に鎮座する一対の黄金の鳳凰だ。
国宝が多数展示されている阿弥陀堂中堂や地下のミュージアム「鳳翔館」など見所満載。
なかでも、ご本尊の阿弥陀如来坐像や26体の雲中供養菩薩像、初代梵鐘、初代の鳳凰などの国宝は圧巻である。
日本三名鐘のひとつ、「梵鐘」には獅子、唐草、宝相華、天女、龍が描かれており、隅々にまで文様がある。
宇治はよく、うろうろするのだが、平等院は久し振りの参詣だったので、青銅製の鳳凰堂刻彫図を奉納した。
(10円玉のことです。)
続いて、新緑を満喫しながら、宇治川を渡り、宇治上神社に向かう。