西穂山荘 ① ~荒天時の山行
(TOP写真は翌朝撮影、乗鞍岳をバックに西穂山荘。)
西穂山荘は、北アルプス・穂高連峰西南端にある西穂高岳(標高2909m)への登山基地となっている山小屋。
標高2367mの高地にありながら、北アルプス南部では唯一通年営業している山小屋でもある。
新穂高ロープウエイの終点、西穂高口駅から遥か山上を見上げると、西穂山荘を望むことができるので、一度、ここに泊まりたいと思っていた。
これまで、2回ほど、ここまで来ているのだが、ここから先に足を踏み入れたことがない。
前回は5年前、元気だった両親を連れてきて以来となるので、特別に感慨深い。
(上下写真)2017.5来訪時。 (下)山中腹に山荘が見える。
ところが、この悪天候である。
ロープウエイの山麓駅近くの鍋平に前日、車中泊したものの、曇天が続き、山行するかどうかは直前まで迷っていた。
上に登っても、ガスの中ではまさに五里霧中。大雨でも降れば、遭難の危険さえあると思ったからだ。
「迷うなら、いてまえ!」が信条の私としては、結局、決行ということになるのであるが。
翌朝には晴れるという予報を信じて、出発!
眼下に先ほどまでいた新穂高温泉郷。反対側の笠ヶ岳方面は雲のなか。
ロープウエイをふたつ、乗り継いで、登山口となる西穂高口駅に到着。
高山植物のキヌガサソウの群落。
岳人と観光客との結界がある。
だんだん、急登になる。
2時間ほど、かかって、漸く、西穂山荘に到着。やはり、ガスのなか。
山荘からは、西穂独標目指して、再び、登り始める。
と、ここまでだった。本格的な雨が降り出したので、やむを得ず断念、途中で山荘に引き返した。
山荘といえど、山小屋である。
風呂などあるわけもなく、トイレも水洗ではなく、直落型。
用足したあとのペーパーは別途に専用箱へ。
いつの間にか、文明の利器に馴らされている自分に気が付く。
一泊二食で13500円はちょっとした旅館並みだなと思いながら、いや、ここは、山上の別天地だと思い直す。
消灯は午後8時半。朝食は午前5時。俗世間とは違うのだ。
西穂独標から先、西穂高岳へは上級者コースとなる。
また、西穂高岳から奥穂高岳への縦走は、超熟練者のみが許される難コースであるという。
宿泊客はシニアが多かった。
同室の方は午前2時に出発した。
こんな悪天候のなか、穂高縦走するような人は仙人かスーパーマンに違いない。
夕食風景。
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