ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

聖母マリアと「受胎告知」 ~大塚国際美術館・陶板の旅 ⑫

2024-09-13 | 博物館・美術館

聖母マリアと「受胎告知」 ~大塚国際美術館・陶板の旅 ⑫

 

 キリスト教美術でもっとも多く描かれるのは「十字架のキリスト」だろうが、ついで多いのは「聖母子像」と「受胎告知」だ。

 TOPはフラ・アンジェリコ作の「受胎告知」。

 「受胎告知」は天使ガブリエルがマリアの前に現れ、イエスの誕生を予告するというシーン。

 レオナルド・ダ・ビンチ初め多くの画家によって描かれている。

 憶えがないのだから、告知してもらわねば、わかんない、なんて下世話なことを思ってたら敬虔な方にしかられる。

 この回からルネサンス美術が花開く時代に突入。

 

 シモーネ・マルティーニ作

 

 

 

 レオナルド・ダ・ビンチ作

 

 

 

 

 

 

 

  

  

  

 

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モネが愛した「睡蓮」 ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑪

2024-09-11 | 博物館・美術館

モネが愛した「睡蓮」 ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑪

 

 フランス印象派の巨匠「クロード・モネ(1840~1926)が愛した睡蓮」がB2フロア屋外の「大睡蓮」エリアで咲いていた。

 前回の中世ゾーンまでがB3フロアにあり、かなり駆け足で紹介したつもりだったのに、それでもブログ上では10回シリーズとなった。

 漸く、B2フロアに到達し、今回がNo.11となる。

 モネは生涯で200点以上の睡蓮の作品を描き、晩年を過ごしたジヴェルニーの自宅の庭では花を栽培していた。

 パリのオランジュリー美術館で室内展示されている睡蓮を大塚国際美術館では陶板で再現し、“自然光の下で見てほしい”というモネの願いを忠実に実現すべく、ジヴェルニーの庭のような屋外に展示している。

 また、オランジュリー美術館さながらに楕円に配置し、背後に木々を配置し絵と一体化するように表現し、周りには池を再現、池の横のレストラン名も「ジヴェルニー」という凝りよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 関連「睡蓮が咲くころ ~モネが愛した風景」

 

 

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イコンとタペストリー、若しくは「我が唯一つの望みに」 ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑩

2024-09-08 | 博物館・美術館

イコンとタペストリー、若しくは「我が唯一つの望みに」 ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑩

  

   長くのびる通路の、両側にも奥にも部屋があり、陶板で再現したイコン画やタペストリーなどを展示されている。

  イコンとは、キリスト教における重要な出来事や場面を描いた画像のことで、 題材は、イエス・キリスト、聖人、天使、聖書に載っている話  など多岐にわたり、正教会(ギリシア正教、東方正教会)で用いられる場面が多い。

  

  

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

      「我が唯一つの望みに (À mon seul désir)」

      貴婦人は何を望んでいるのか、様々な解釈がなされている謎に満ちたタペストリーである。

   鍵を握るのはユニコーンなのかもしれない。

  ちなみに「ハリーポッター」の1シーンにも登場して、謎を問いかけている。

  

  

  

  

 

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中世ゾーン・ビザンチンからキリスト教美術へ ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑨

2024-09-08 | 博物館・美術館
中世ゾーン・ビザンチンからキリスト教美術へ ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑨
 
 
   
 金色のモザイク画で描かれたユスティニアヌスは、かつてのローマ帝国に匹敵するほど領土を広げた6Cの東ローマ帝国(ビザンチン帝国)の皇帝である。
 
 同時に古代ギリシャ、古代ローマ、ヘレニズムの流れを汲みながら、キリスト教を取り入れたビザンチン美術を興隆させた。
 
 
 
 『皇帝ユスティニアヌスと随臣たち』サン・ヴィターレ聖堂(イタリア)
 
 
 
 

 ユスティニアヌスの妃テオドラを描く『皇妃テオドラと侍女達』  サン・ヴィターレ聖堂(イタリア)

 

  

  

「最後の晩餐」   キリストが12人の弟子達と食事を共にした時「私を裏切ろうとしている者がいる」と語る。                                キリストと反対側のキリストと同じ姿勢で座っている人物(裏切り者ユダ)を白い目で注視している。

  

  

  

   「善き羊飼い」 

  

  キリスト教美術はイコン画を中心に更に発展していく。

   

  

  

  

   

  

  

  

  

  

 

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聖テオドール聖堂・岩窟のキリスト ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑧

2024-09-07 | 博物館・美術館

聖テオドール聖堂・岩窟のキリスト ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑧

  

 トルコのカッパドキアにある岩窟の修道院、聖テオドール聖堂。

 赤い鉄の扉の向こうに足を踏み入れた途端、修道士たちの祈りが聞こえてきたような気がする。

 それほどに、リアリティに満ちているのだ。

 

 岩窟内部の壁面には修道士たちが描いたというキリストの生涯が残っている。

 朧気に見えるのは悠久の時間に浸食されたせいだ。

 差し込む日の光が過去と今を隔てている。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

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ラピスラズリ・ブルー「スクロヴェーニ礼拝堂」 ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑦

2024-09-04 | 博物館・美術館

ラピスラズリ・ブルー「スクロヴェーニ礼拝堂」 ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑦

 

 北イタリア、パドヴァにある「スクロヴェーニ礼拝堂」の内部が大塚国際美術館で見事に再現されている。

 当時黄金に匹敵するといわれたラピスラズリの青( "ブルーというより瑠璃色") が天上いっぱいに広がり、その壮観さに誰もが暫し立ち尽くす。

 またジョット・ディ・ボンドーネが描いた、西洋美術史上もっとも重要な作品と云われる一連のフレスコ絵画が壁面に張りめぐらされている。

 そこにはキリストと聖母マリアの生涯が描かれており、瑠璃色の天上と共に見入ってしまった。

 TOP写真 ↑は奥の祭壇、↓は入り口側。

 

 ↓祭壇側。

  

  

  

 

 

 ↓入り口側。

  

  

 

 

  

 壁面のフレスコ画

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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古代ゾーン ‟甦るアレクサンダー”  ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑥

2024-09-03 | 博物館・美術館

古代ゾーン  ‟甦るアレクサンダー”   ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑥

     

 大きな円型をした展示室はギリシア、ローマ遺跡がメインの「古代系統展示」である。

 殆どがギリシャの壺絵、ポンペイの壁画、モザイク絵画となる。

 まず、目を引くのがポンペイ遺跡の邸宅の床に描かれているのが発見されたモザイク画で最高傑作の一つ、「アレクサンダー・モザイク」だ。

 横約5・8メートル、縦約3・1メートルの巨大な作品で数百万個の石片が使われている。

 

 

 紀元前4Cにギリシャのマケドニア軍を率いて東方に遠征したアレクサンダー大王が「イッソスの戦い」でペルシャ軍と戦う様子を描いたとされる。

   20歳で王となり、32歳で没するが僅か12年の在位の間に世界史を塗り替えたと伝わる。

 我々にとっても、教科書等でお馴染みののモザイク画である。(ナポリ国立考古学博物館蔵)

 

 「戦士の帰還 」

 

足許のモザイクは、「大狩猟図」。

   

   「春」

   

   「獅子狩り」

   

    「身づくろいする鳩」

   

    「豹に乗るディオニュソス」
 
   

    鋳造所の画家 「青銅像の制作」

   

    「酒宴と踊り」

   

   

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

  • 「ペルセウスとアンドロメダ」ナポリ国立考古学博物館、ナポリ(イタリア)70年頃<br />ポンペイの「ディオスクーロイの家」出土

    「ペルセウスとアンドロメダ」

       

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貝殻のヴィーナス(ポンペイ遺跡) ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑤

2024-09-01 | 博物館・美術館

貝殻のヴィーナス(ポンペイ遺跡) ~大塚国際美術館・陶板名画の旅 ⑤

 

 「貝殻のヴィーナス」は紀元前70〜50年頃のもので、ベスビオ火山の噴火により、4メートル以上の火山灰などに2000年間埋もれていた。

 ヴィーナスというと誰もが知っている、ルネサンス期(15C)のボッティチェッリ作品を思い出すが、このヴィーナスは古代のものだ。

 ポンペイでも屋外(中庭)から発見されたため、大塚国際美術館でも屋外に展示されている。

 

 

 

  

 「鳥占い師の墓」

 イタリア北部にある墓穴群ということだが、紀元前520年ころというから驚く。

 古代エトルリア人の死生観を垣間見る。飛鳥の古墳を思い出していた。

 

  

 

 「秘儀の間」

 こちらも、ポンペイ遺跡で発見されるまで、2000年間、火山灰に埋まっていたという。

 ギリシャから伝来された秘教「ディオニソス教」の信仰のための建物で、ローマ帝国政府から迫害されていた宗教らしい。

 だから、「秘密の儀式」というわけか。

 発見された壁画は、ポンペイ・レッドと呼ばれる鮮やかな赤が印象的だ。