ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

伊豆・松崎の「入江長八美術館」〝漆喰芸術の殿堂〟 ~伊豆半島紀行 ⑨

2025-01-18 | 博物館・美術館

伊豆・松崎の「入江長八美術館」〝漆喰芸術の殿堂〟 ~伊豆半島紀行 ⑨

 

 幕末から明治にかけて活躍した松崎町出身の鏝絵(こてえ)の第一人者、入江長八の作品を収蔵するミュージアムである。

 鏝絵(こてえ)とは、左官で使う鏝で絵を描いたもので、そんなアートがあること自体、知らなかった。

 〝漆喰芸術の殿堂〟とも云われる「入江長八美術館」は建物の前衛的かつ独創的な佇まいからして見応えがある。

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 左官名工の魂である鏝を祀る「鏝塚」。

 

 長八美術館に隣接する民芸館も素敵だ。

 

              

 

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松崎・岩科学校の千羽鶴 ~伊豆半島紀行 ⑧

2025-01-17 | 東海の旅

松崎・岩科学校の千羽鶴 ~伊豆半島紀行 ⑧

 

 明治13年(1880年)に完成した「なまこ壁」と社寺風建築の「岩科学校」は伊豆地区最古の学校建築物である。

 バルコニーのある洋風デザインがレトロでお洒落な印象で、松本の旧開智学校などに次ぐ古いものとして国の重要文化財に指定されている。

 階上客室の西の間の欄間には入江長八によってほどこされた千羽鶴が、一羽一羽形を変えて描かれており、まるで壁面より抜け出てくるかのようだ。

 

   

 

 

  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
  
 
 
 
 伊豆を代表する芸術家である、伊豆の長八(入江長八)の記念館が浄感寺という寺院の中にある。
 生憎、閉まっていた。
 
 
 
 
 
   松崎町の由緒ある古社、伊那下神社。
 
 神主がチェンソーで彫ったという彫刻が見事。
 
 
 
 
 
 
 
 突然のアビーロード!
 
 
 
   

 

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伊豆 松崎・なまこ壁の町並み ~伊豆半島紀行 ⑦

2025-01-15 | 東海の旅

伊豆 松崎・なまこ壁の町並み ~伊豆半島紀行 ⑦

 

 松崎町は、伊豆半島西海岸南部に位置し、西は駿河湾に臨み、東には天城山系の山々を配し、コンパクトにまとまった小さな町。

 町役場のキャッチフレーズ「花とロマンの里」「日本で最も美しい村」があながち、誇張とは思えない情緒ある街だった。

 特に「なまこ壁の町並み」は、松崎の風情を代表する景観。

 「なまこ壁」とは、壁面に四角い平瓦を並べて張り、その継ぎ目を漆喰で海の生き物「なまこ」のように盛り上げるスタイルからその名称がついた。

 江戸時代に防火、防風を目的として普及したが、老朽化や建て替えなどで全国的にも希少となっているのだが、松崎町には、まだ多数、現存している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 インパクトのあるデザインの時計塔がある「中瀬邸」は明治20年(1887年)に呉服問屋として財を成した豪商・依田直吉の邸として建てられた。
 呉服店の屋号が「中瀬」だったため、中瀬邸と呼ばれており、現在は伊豆半島ジオパークビジターセンターや観光案内所、無料休憩所、民俗資料館となっている。

 

 

 

 

 

 

 

 松崎町では数々のロケが行われたことでも知られている。

 

 

 

 

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駿河湾越しの富士山・西伊豆 ~伊豆半島紀行 ⑥

2025-01-14 | 東海の旅

駿河湾越しの富士山・西伊豆 ~伊豆半島紀行 ⑥

 

 石廊崎から海岸線沿いに少し下ったところ南伊豆・下流にある「民宿 坂下」さん。

  ”海女と漁師の宿” がキャッチフレーズだけあって、すぐ目の前が海岸。

 シンプルでリーズナブルながら、海鮮料理のおいしさには定評がある宿。(1泊2食、何と8000円)

   

 

   

   

   

    日の出も素晴らしかった。

 

 

 

 朝食もおいしくて、ほっこりする宿。

 

 

 

 今日は西海岸沿いに北上、松崎町を目指す。

 駿河湾越しに、久々の富士山を遠望する。

 

 

 

 

 

 

 

 

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断崖絶壁の石廊崎 ~伊豆半島紀行 ⑤

2025-01-12 | 東海の旅

断崖絶壁の石廊崎 ~伊豆半島紀行 ⑤

 

 石廊崎(いろうざき)は伊豆半島最南端の岬で、海底火山が生み出した高さ100mもの断崖絶壁が続く。

 相模湾と遠州灘の怒濤を受ける絶壁、その海岸線の多くは、海底火山から噴出した火山灰や溶岩からできているため、海の中に岩山が見られ、それらは長年の波の浸食によって険しい地形になっている。

 岬の先端付近には灯台、その先には石室神社(いろうじんじゃ)と熊野神社の祠(ほこら)がある。

 訪れた日はもの凄い突風で吹き飛ばされそうになりながら、岩に這いつくばるようにして岬を廻った。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 あいあい岬は夕陽の名所でもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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下田・ペリーと龍馬の足跡 ~伊豆半島紀行 ④

2025-01-11 | 東海の旅

下田・ペリーと龍馬の足跡 ~伊豆半島紀行 ④

  

1854年(嘉永7年)、日本開国を要求するペリー艦隊の黒船来航により「日米和親条約」の締結に至り、下田が日本で初めての開港場となった。

ペリー提督上陸地から一行の応接所となった了仙寺までの道のりは「ペリーロード」と呼ばれている。

  

               

  

  

       

  

  

  

  

  

  

  

  数々の歴史の波に翻弄された港町だったが、なまこ壁の続く町並みや南国風の佇まいなど、のんびりした風情が印象に残った。

  街中にある宝福寺に坂本龍馬の大きな像があり、龍馬ファンとしては嬉しかった。

  1863年(文久三年)、偶然にも土佐藩主・山内容堂が投宿していた。

  これも偶然に龍馬を伴って下田に来港した勝海舟による取り成しで龍馬の脱藩の罪を免除されたことが後の龍馬の飛躍の基になった。

  宝福寺には「唐人 お吉」の墓所がある。

  

   

  

  

  

  

 

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「まぼろし博覧会」 ② ~見てはいけない「キモ可愛くて怪しい夢空間」

2025-01-10 | 博物館・美術館

「まぼろし博覧会」 ② ~見てはいけない「キモ可愛くて怪しい夢空間」

 

 夢かうつつか幻の「まぼろし博覧会」に、もの悲しさを感じるのは「盛者必衰」の無常観が漂っているから。

 また懐かしさを感じるのは深層心理に潜む想い出たちの片鱗があるから。

 できるなら、ここには行かない方がいい。

    見てはいけない「キモ可愛くて怪しい夢空間」は夢の中まで追いかけてくる。

 もっとも、「人は見てはいけない」と言われると余計、見たくなるものだが。

 伝説のセーラちゃんに会えなかったことが少し心残りだ。

   
  
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
  
  
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
   
 
 

 

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「まぼろし博覧会」 ① ~カオスとデカダンス(退廃)の異次元ワールド

2025-01-08 | 博物館・美術館

「まぼろし博覧会」 ① ~カオスとデカダンス(退廃)の異次元ワールド

 

 伊豆高原に「まぼろし博覧会」という世にも奇妙な博物館がある。

 いや博物館なのか、テーマパークなのか、シアターなのか、既存のカテゴリーには当てはまらない。

 つまりは行き場を失ったかつての花形スターが、ガラクタとなって辿り着いた「カオスとデカダンス(退廃)の異次元ワールド」といったところか。

 NHKの「ドキュメント72時間」などで放映されてから、俄然、注目を浴びるようになった。

 もと、熱帯植物園だったようで甲子園球場とほぼ同じくらい広大な敷地にある。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

  

 

 

  

 

 

 

  

 

 

 

 

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伊豆高原 「青い風ガーデン」と 城ヶ崎海岸 ~伊豆半島紀行 ③

2025-01-06 | 心の宿

伊豆高原 「青い風ガーデン」と 城ヶ崎海岸 ~伊豆半島紀行 ③

 

  伊豆高原のリゾート地にお洒落なペンション「青い風ガーデン」がある。

 かつては「青い風ユースホステル」として、全国的にも人気のユースホステルであったが時代の波には逆らえず、数年前からペンションとして再スタートされていた。

 生粋の元ホステラーとしては、是非とも訪れるべき宿でもあった。

 

 ガーデンというだけあって、手入れの行き届いた庭園に包まれた外観に、わずかだがオーシャンビューもできる。

 

 シーズンにはもっと華やかになるだろう。(下、アルバムより)

 

 オーナーさんはお若いころ、自転車で日本一周したという旅のツワモノだ。

 

  

 館内にはご主人手作りというステンドグラスが煌めいていた。オーナーさんのキルトのパッチワークも秀逸だ。

 

 

 

              

  リーズナブル(素泊まり4500円‣時価)かつ寛げる宿ということで、当ブログの「心の宿」シリーズにカテゴライズさせていただいた。

 

 

 東伊豆の名所、城ヶ崎海岸も近く、温泉も多い好立地の宿である。

 

 城ヶ崎海岸は約4000年前、大室山が噴火した時に流れ出した溶岩によってできた。

 

  

   有名な門脇の吊り橋には足がすくむ。

 

 

 断崖に立つ門脇埼灯台。

 

 伊豆大島を遥かに望む。

 

 

 

 

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天城越え・浄蓮の滝 ~伊豆半島紀行 ②

2025-01-04 | 東海の旅

天城越え・浄蓮の滝 ~伊豆半島紀行 ②

 

 石川さゆりの「天城越え」には演歌をあまり聴かない私でも歌詞に描かれた「女の情念」という奴に鳥肌が立つほど感動する。

 私はてっきり、「伊豆の踊子」か映画「天城越え」をモチーフにしたものだと思っていたが、さにあらず、作詞者の吉岡治によると、北条政子がモチーフだそう。

 北条政子・・・北条政子は伊豆国の豪族、北条時政の長女。

 親の決めた人のところに嫁入りせず、婚礼の最中に好きな源頼朝のもとに走ってしまう。そんな一途な女性をイメージしたのだという。

   「浄蓮の滝」「天城越え」「寒天橋」・・・この歌に登場する場所をこの目で確かめたかった。

 

 

 

 天城湯ヶ島地区には二つの川が合流する付近に「男橋」と「女橋」がかかっており、ここで運命の出会いがあるということで「出会い橋」と名付けられている。

  

  

 浄蓮の滝                        ワサビ沢

 

 「天城越え」の歌碑

  

 川端康成の「伊豆の踊子」の舞台にもなっている天城隧道は、1905年に開通した天城湯ヶ島町から河津町をつなぐトンネルで、石造道路隧道の中で最大長を有しており(全長445.5m)、国の重要文化財に指定されている。

 今なら、新道や新天城山トンネルが開通しているので書生さんも伊豆の踊子さんも楽々と天城越えしているだろうが、当時は大変な苦行であったに違いない。

 私は敢えて新道ではなく、旧道にハンドルを切り、「旧天城隧道」を通ってみた。

 

 

 「おっとっとっお!!」

 

 

 「踊り子歩道」こりゃあ、九十九折(つづらおり)だぁ。

 

 

 

 

 寒天橋

 

 

 

 

 

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伊豆半島紀行 ① ~修善寺逍遥と韮山反射炉

2025-01-02 | 東海の旅

伊豆半島紀行 ① ~修善寺逍遥と韮山反射炉

 

 伊豆半島のほぼ真ん中に位置する静岡県伊豆市の「修善寺(しゅぜんじ)」には、その地名の由来とされる「修禅寺」をはじめ、歴史を感じる寺が点在する情緒あふれる温泉街がある。

 そのなかでも、空海が湧出させたと言われている「独鈷の湯(とっこのゆ)」は、修善寺温泉のシンボル的存在となる。

 「独鈷の湯」の脇を通る楓通りから上流の滝下橋まで、左右に竹林が並んだ道が続く「竹林の小径」は、温泉街の中心を流れる桂川に沿った遊歩道だ。

 また、桂川にかかる五つの橋を「恋の橋」と称し、恋のご利益があると云われている。

 

  

 

  

 

 

 「独鈷の湯」は残念ながら、使用不可である。

 

  

 

 巨大な杉が印象的な「日枝神社」。

  

 「修禅寺」は修善寺の名前の由来となったお寺で、修善寺温泉の中心にある。

 平安時代初期の大同2(807)年、弘法大師(空海)の開基と伝わる古刹である。

 

 

 

 伊豆の国市の「韮山反射炉」は江戸時代末期、欧米諸国の植民地化や開国要請に対抗して日本を守るため、時の韮山代官・江川太郎左衛門英龍が幕府に進言して築いた大砲鋳造炉である。

 反射炉は熱をアーチ型の天井に反射させて鉄の溶解温度(千数百度)を得る構造から名付けられた。

 「明治日本の産業革命遺産 」の構成資産として、世界文化遺産に登録されている。

 

  

 

 

 

 

 

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