ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

浮島湿原と山岳救助ヘリ ~栂池自然園の三段紅葉 ⑥

2023-10-19 | 信州・山岳の旅

浮島湿原と山岳救助ヘリ ~栂池自然園の三段紅葉 ⑥

 

 ヤセ尾根を降り、「浮島湿原」に到着する。

 この湿原は中央に小さな池があり、その中に丸い浮島が頭を出しており、それが名前の由来。

 チングルマやクロマメノキの草紅葉と白馬岳の白銀と山肌の彩が作る絶景に魅せられる。

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 浮島湿原で、まったりと休憩していると長野県警のヘリコプターが飛来してきた。

 先ほど、ヤセ尾根で転倒して動けなくなっている人がおり、救援ヘリを呼んでいるとは前述した通りだが、そのヘリのようだ。

 

 

 

 

 

 ヘリはヤセ尾根の現場でホバリングしながら、レスキュー隊員を降下させる。 

 

 

 無事、救出。よかった。

 

 帰り際になって、白馬岳、杓子岳、唐松岳の雲が一瞬、動いて、威容を覗かせてくれた。

 

 

 

 

 

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白馬大雪渓と展望湿原 ~栂池自然園の三段紅葉 ⑤

2023-10-17 | 信州・山岳の旅

白馬大雪渓と展望湿原 ~栂池自然園の三段紅葉 ⑤

 

 標高2010mの展望湿原からは白馬連峰と白馬大雪渓をまじかに見ることができる。

 今しか見れないという三段紅葉(雪の白・常緑樹の緑・紅葉の赤)のハイライト・スポットでもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 前々日(10/5)に初冠雪を迎えたが、この日は天候も良くなったため2000m越え付近の登山道に積もった雪が溶けだしていた。

 そのため、登山道に設置されたボード上では凍結かシャーベット状になっており、軽装備の方があちこちで転倒されていた。

 なかには、骨折されたようで動けなくなっている方もおられ、到着した係員が救援ヘリを呼んでおられた。

 

 

 

 

 

 ヤセ尾根では180度の眺望が素晴らしかった。

 

 奥から自然園入口、みずばしょう湿原、ワタスゲ湿原、手前の浮島湿原の眺望。

   

 

 

  目を転ずると眼下に「雁又池」が輝いていた。

 

 八方尾根方面。白馬村がみえる。その奥に青木湖がチラリ。

 

 オオシラビソと青い松ぼっくり。

 

 

 <追録>

 先日、私は母を亡くしたが、母は若いころ、山ガールだったという。

 数々の山行の中で一番、印象に残っているのが、白馬大雪渓だと言っていた。

 「もう一度、白馬大雪渓を見てみたい」が口癖だった。

 3年前、白馬山麓まで連れていったが、そのころには足も悪くなっており、ここまで連れてくることも叶わず、白馬岳の遠望だけにとどめた。

 

 今回、漸く、白馬大雪渓を見せることができた。

 これで私も貴方から旅立てる。

 

          「雪渓を 踏みしは昔 山を恋ふ」

 

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紅葉と黄葉と白銀の錦繍世界 ~栂池自然園の三段紅葉 ④

2023-10-15 | 信州・山岳の旅

紅葉と黄葉と白銀の錦繍世界 ~栂池自然園の三段紅葉 ④

 

 ワタスゲ湿原から楠川の流れを越えるあたりから、ルートはハイキングからトレッキングへと変わっていく。

 ナナカマドやサラサドウダン、ダケカンバなどが赤や黄色に色づき、常緑のオオシラビソとのコントラストが一段と鮮やかになっていく。

 背景の白馬岳も更に近くなっていくようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 自然園入り口の栂池ヒュッテやワタスゲ湿原を一望できた。

 

 

   

   

 モウセン池には食中植物のモウセンゴケが群生する。

 さあ、いよいよ、白馬大雪渓を望む展望湿原へと登っていく。

 

 

 

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ワタスゲ湿原と黄金色の草もみじ ~栂池自然園の三段紅葉 ③

2023-10-14 | 信州・山岳の旅

ワタスゲ湿原と黄金色の草もみじ ~栂池自然園の三段紅葉 ③

 

 栂池自然園の中間湿原(ワタスゲ湿原)一帯のワタスゲ、ニッコウキスゲ、チングルマなどの茎は秋に緑から「草もみじ」と呼ばれる黄金色に変わり、ナナカマドやダケカンバなどの樹木も夕日のような紅色や黄色に色づく。

 白馬三山(白馬岳・小蓮華山・白馬乗鞍岳)の三段紅葉も絶景だ。

 

 

     

 

 

 
 
 
 
    神秘的な色の「池塘」。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 岩の間の穴からクーラーのように残雪の風が吹き出す「風穴」は古代の火山活動の名残だ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

栂池自然園の三段紅葉 ② ~エントランスと"みずばしょう湿原"

2023-10-13 | 信州・山岳の旅

栂池自然園の三段紅葉 ② ~エントランスと"みずばしょう湿原"

 

    栂池自然園の入り口には、栂池ヒュッテ、栂池山荘、ビジターセンター、栂池ヒュッテ記念館が並んでいる。

 気温は6℃。先日までの下界の酷暑は遠い昔。

 

 今回は自然園に行く予定だが、いつものように横道に逸れたくなり、白馬大池目指す登山道を少し登ってみた。

 

   

    見事なダケカンバがすくっと立つ。

 

 

 

 白馬三山の雄姿。

 

 

 山小屋まで7時間コースということなので30分ほど登ってUターンし、自然園入口に戻る。

 ビジターセンター前でホルンを演奏されていた。アルプスムードが高まる。

 

 栂池ヒュッテ記念館は栂池ヒュッテの旧館で今は資料展示館となっているが、何ともメルヘンチックな山小屋である。

 オトメン心がキュンとする。

 

 

 

 

 

 

 自然園入口に広がる”みずばしょう湿原”はその名の通り、雪融けとともに湿原一帯にミズバショウが咲き出す。

 そのころにまた、訪れたいスポットである。

 この湿原は足腰の弱い方も散策できそうな平坦なボードが敷かれたバリアフリー仕様である。

 

 

 

 

   

 

栂池自然園の三段紅葉 ① ~栂池ゴンドラ&ロープウエイでアプローチ

2023-10-11 | 信州・山岳の旅

栂池自然園の三段紅葉 ① ~栂池ゴンドラ&ロープウエイでアプローチ

 

 栂池自然園を訪れるのも30年振りとなる。

     前回は車で急峻曲路な狭路をうんうん言いながら自然園に辿り着いたものだ。

 その翌年にロープウエイとゴンドラが開設されたので、当時を想うと本当に隔世の感がある。

 もっとも、30年なんて、いろんなことがあった筈なのに、大いなる自然と対峙すると、ほんの一瞬のことのようにも思う。

 今は環境保護のため栂池自然園への車の乗り入れは禁止され、栂池ゴンドラリフト「イブ」と栂池ロープウェイをあわせた全長5,320mの「栂池パノラマウェイ」でアプローチする。

 標高839mの栂池高原駅から1582mの栂の森駅を経由して1829mの自然園駅まで1000m近い標高差を駆け上がる。

 

 ゴンドラ駅のある栂池高原はスキー場のある有名な高原リゾートだが、何故か、うらぶれた雰囲気が漂っている。

 よく見ると半壊したような宿泊施設や店が多い。取り壊し中の大型ホテルも何軒かある。

 シーズンオフのせいだけではなさそうである。

 コロナ禍を乗り切れなかったのだろうか。

 

 この日、栂池自然園にリベンジするに相応しい早朝の秋空が広がっていた。

 実は前日もアプローチするべく、高原駅に始発の8時前に出向いたのだが強風のため、約3時間ロープウエイは運行中止となっていた。

 昼前、漸く、動き始めたが悪天候は変わらず、やむなく翌日のチャレンジに切り替えたという経緯がある。

 
  
 好天の土曜日ということもあって、栂池高原駅は7時始発の30分前から、こんなことに。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 約20分でゴンドラは栂の森駅に到着。
 
 
 
 ゴンドラ栂の森駅からロープウエイ栂大門駅までの道。空気が下界とはガラリと変わっていた。
 
 
 
 
 
 ここからは栂池ロープウエイ。
 
 
 
 
   
 
   
 
   
 
    ロープウエイを下車、自然園まで最後のアプローチ。
 
 
 
     ここで、おぼろ昆布のような奇妙な植物に出会った。

 

 「サルオガセ」といい、霧などの空気中の水分と光合成だけで成長するという。

 
 栂池自然園入口にある、お洒落な山小屋が見えてきた。