ばくのメモ帳

『ばくのお宿』管理人の西みつのり、略して西みつのメモ帳です。ホームページに書き切れない雑多な情報を綴ります。

西岸良平先生のデビュー作

2011年01月14日 | 西岸良平
西岸良平先生のファンページを作っています。こちらも移転が完了しました。新しい住所です。

「西岸良平まんが館」

このファンページでは、西岸良平先生のすべての作品を網羅したいと考えています。現在は『三丁目の夕日』と『鎌倉ものがたり』の2作品に執筆は限定されておりますが、かつては様々な分野の作品を発表していました。

10年以上雑誌『微笑』に連載された『たんぽぽさんの詩』、双葉社の『漫画アクション』系の雑誌に連載されたSF作品等。また、「三丁目の夕日」以前にビッグコミック系の雑誌に掲載されていた作品。デビュー作の「夢野平四郎の青春」や「レモンティーのみた夢」、「かくれんぼ」「振り子時計の下」などです。
また、『GORO』『映画ファン』に掲載された短編もありました。

そのような中で私が注目しているのは、本格デビュー前の作品です。これは他の漫画家さんにもいえることですが、まだ荒削りで未完成な作品も見てみたいと思っています。

西岸良平先生は立教大学の漫画研究会を再建し、その機関誌に作品を発表しています。商業雑誌への発表で一番古いのは、昭和43年(1968年)の『週刊アサヒ芸能』10月20日号に掲載された一コマまんがと考えていました。これは六大学の漫研による「マンガ・リーグ戦」で西岸良平先生は立教大学3年生です。

大学卒業後(と思いますが確実ではありません)は、猪まんがスタジオに所属し、『別冊少女フレンド』増刊号等にコマまんがやカット、イラストを発表しています。猪まんがスタジオは飯塚よし照さんの主宰で、西岸良平先生が所属したのは、同じ立大漫研の飯塚コウ咲さんとの関係からでしょうか。

この『少女フレンド』掲載作品がプロとしての雑誌デビュー作と考えていましたが、それより古い雑誌掲載作品がありました。


『ティーンルック』臨時増刊 昭和43年(1968年)8月30日号

昨年12月にオークションでこの雑誌を見つけた時は、絶対に入手しようと思いましたが、運良く落札することができました。

この雑誌に、木村泰子さんとの共作で「蒼い星からの呼び声」を発表しています。詳しくはホームページの「初期の作品」に記載しますが、その後結婚された木村泰子さんとの共作ということで、とても興味深い作品です。

「19歳と20歳の若いコンビ。木村さんがストーリの原案を作り、西岸さんがアドバイス、絵の方は2人がかりで・・・・・・という努力の結晶です。作品が雑誌にのるのは、今度がはじめて。将来を期待しましょう。」(若い2人の共作者・紹介)

「蒼い星からの呼び声」は23ページ、西岸良平さん、木村泰子さんのどちらの絵とも違うように思えます。なぜこの作品が描かれたのか推理してみました。(根拠のない推理ですから引用などはしないように)

1.木村泰子さんはまだ19歳のおじょうさん。日本デザインスクール在学中。西岸さんは20歳。立教大学漫画研究会に所属しています。ハンサムですよ。でも、すごい理論家、漫画の話になると夢中。

2.『ティーンルック』のこの増刊号では、他に5人のイラストレーターが登場。いずれも本誌でデビューする人たち。平均年齢23歳と若いです。セツ・モードセミナーや日本デザインスクールなどの卒業生や在学生です。
 このことから判断すると、編集部からの依頼は、まず木村泰子さんにあったのではないでしょうか。

3.木村泰子さんは立教大学漫画研究会に所属していました。機関誌『ガンマーフィールド ストーリー漫画特集』では少女漫画コーナーの中表紙を担当、イラストと詩も発表しています。

4.そこで、雑誌からの依頼について、木村泰子さんが西岸良平さんに相談し、共作を考え、編集部も西岸良平さんの才能を認め、作品制作に至った。

というようなことではなかったか、と考えています。

お二人の共作は本格デビュー後もいくつかあります。ホームページでまとめてみたいですね

コメント