3月6日(火)、漫画家のいわしげ孝先生が逝去されました。
3月10日発売の『ビッグコミック』(3月25日号)では「作者療養中につき休載」となっていたのですが、この時にはもう亡くなっていたのですね。
次の4月10日号の発売日が25日なので、発売を待って購入しました。編集部の「いわしげ孝氏の死を悼む」との追悼文が寄せられています。
連載中だった「上京花日」は、『ビッグコミック』平成22年7月10日号で「作者急病のため」突然の休載になり、1年以上「作者入院加療中のため休載」が続いていました。
それが、平成23年9月25日号で連載再開を果たし、内容的にも一応の区切りと思われるところまで描き進め、再び休載となりました。「上京花日」の新たな展開を楽しみに、連載再開を待っている日々でした。
編集部の追悼文です。
「・・・絶筆となった最後の回の絵は心なしか乱れているようにも感じます。それは残っていた力のかけらを拾い集めるようにして刻みつけた、漫画に対する氏の強い意志のように思えます。・・・」
享年58歳、早すぎます。残念です。ご冥福をお祈りいたします。
私が先生の作品に初めて接したのは再デビュー作の「忘れ雪」だと思います。この作品は『ぼっけもん』の第一話となっています。当初は不定期掲載でした。「ハングリー・ウィーク」の強烈さが記憶に残っています。
いわしげ孝先生のデビューは15歳の時、「ちいさな命」で『週刊少年ジャンプ』の新人漫画賞を受賞しました。(『週刊少年ジャンプ』昭和46年1号掲載)
続いて、「スクラップ」で第1回手塚賞佳作入選、「ブルースを歌う少女」で第2回手塚賞佳作入選に輝きます。
「ブルースを歌う少女」のとびらページです。
その後7年間は作品を発表せず、書店で働いていました。書店での勤務体験は「ぼっけもん」から「上京花日」まで先生の作品のなかで大きな位置を占めています。
各コミックス第1巻の表紙で、足跡を辿ってみます。
昭和57年5月1日初版第1刷発行
昭和61年2月1日初版第1刷発行
昭和61年8月1日初版第1刷発行
1989年(平成元年)3月1日初版第1刷発行
1991年6月1日初版第1刷発行
1992年12月1日初版第1刷発行
1993年4月5日初版第1刷発行
1994年4月1日初版第1刷発行
1998年12月5日初版第1刷発行
2003年7月23日第1刷発行
2005年3月17日第1刷発行
『青春の門』の漫画化あたりから違和感を感じ始め、「単身花日」で完全に読まなくなり、コミックスも購入しませんでした。このまま離れることになるのかと思っていました。
そこへ「上京花日」の連載です。再び読み始め、当然コミックスも購入しました。
2008年12月31日初版第1刷発行
コミックス未収録作品を集めて、作品集を出していただきたいですね。
ファンページは保存コーナーに入れて、更新はしないつもりでしたが、少し手を入れて、テレホンカードのコーナーも作りました。
いわしげ孝まんが館