ばくのメモ帳

『ばくのお宿』管理人の西みつのり、略して西みつのメモ帳です。ホームページに書き切れない雑多な情報を綴ります。

たかもちげん先生

2023年08月05日 | たかもちげん

皆さんはたかもちげん先生を覚えているでしょうか。代表作は『代打屋トーゴー』、『祝福王』、『百年の祭り』、『警察署長』などです。

たかもちげん先生は、1949年4月15日新潟県三島郡出雲崎町に生まれ、2000年7月5日に逝去されました。51歳というあまりにも短い生涯でした。本名は南波省三。

高校卒業と同時に上京して望月三起也先生のアシスタントになりました。

もう数年前の発売になりますが、『文藝別冊 望月三起也』の年譜には、1968年「南波省三(たかもちげん)が弟子入り」の記述があります。



河出書房新社 「生誕80周年&『ワイルド7』50周年記念」2019年1月30日初版発行

デビューは1973年、『別冊土曜漫画コミック』7月6日号の「新撰組異聞 壬生の朝(あした)」(31ページ)でした。

『別冊土曜漫画コミック』には続いて「暁の闇の中で」「ガラスの英雄」を掲載しています。

『別冊土曜漫画コミック』1973年8月17日号

その後は長い苦闘時代が続きました。

「その後、不定期のアシスタントを続けながら、週間まる秘という雑誌にピンクまんがを描いたり、まんがジャンボという雑誌に、どたばたモノを描く時代が約4年ほど続いた。」 (『オレのまんが道(Ⅱ)』小学館)

『オレのまんが道』では、成人誌時代を「約4年」といっていますが、実際には1973年から1979年と7年間にも及んでいます。

1979年には潮社刊行の『月刊少年ワールド』10月号に、たかもちげんの名で「あいつは意地っぱり」を掲載、少年誌に進出しました。これが「たかもちげん」名義の最初の作品になります。

少年誌時代は1982年まで続いています。

そして1982年、『コミックモーニング』創刊時に行われたコミックオープン「ちばてつや賞一般部門」 で、「代打屋トーゴー」が入選しました。

ちばてつや先生の評は「おもしろさの点で、ナンバーワンの作品だった。・・・また、セリフやコマ運びもみごとで、ストーリーと同時に高く評価したい。この作者が身につけている『漫画ならでは』の楽しさが、だいじなのだと思う。」

その後の代表作のテレホンカードです。

現在、ご子息により「株式会社たかもちげん漫画製作所」が設立され、『百年の祭り』と『リストラマン太郎』の2作品がデジタルリマスター、再配信されています。

最近は南波省三時代の作品探求が中心になっていましたが、もう一度たかもちげん先生の作品を読み直してみようと思っています。

コメント