前々回のブログで紹介した『大銚子遊覧鳥瞰図絵』です。
このパンフレットは、銚子町「水戸屋菓子舗」の宣伝入りです。
他の広告主には「暁鶏館」「銚子鉄道株式会社」などの書影が確認できています。水戸屋菓子補と同様な広告ページがあったと考えられますが、これは実物を手にしないと確認できません。これらの企業がスポンサーになって発行されたものなのでしょうか。
「銚子遊覧交通名勝鳥瞰圖」は『吉田初三郎 鳥瞰図集』に収録されています。
2021年5月1日 1版1刷発行 昭文社
「折り込み企画」として、見開き1メートルを超える大きな鳥瞰図を見ることができます。
解説ページには
出版物の表題 『大銚子遊覧鳥瞰図絵』
著作兼発行印刷者 箕輪治三郎(東京)
発行所 交通教育会(東京)
1926(大正15)年6月25日印刷・6月28日発行
個人所有
と記されています。
11月21日(火)、銚子ジオパーク・芸術センターの「暁鶏館資料展」に行ってきました。今回は『大銚子遊覧鳥瞰図絵』を持って行き、原画と細部を比較してみました。(資料展でもパンフレットの鳥瞰図が展示されています。広告主は海鹿島の仙松閣)
色彩を除いて、デザイン等はほとんど同じですが、細かい相違もありました。富士山や筑波山は原図はリアルに描かれていますが、パンフレットではかなり図案化されています。
地名などの名称の字体も異なり、原画は手書き文字です。また、パンフレットには原画にはないヒゲタ第一工場が描かれています。(現在の市役所の位置)
原画からどのように印刷用の鳥瞰図に変えていくのか、いろいろ調べてみたいですね。