徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

医療観察法

2008-11-02 22:28:05 | ビジネス
 最近、ある方のお仕事をお手伝いすることによって「医療観察法」なるものに初めて出会った。医療観察法とは、罪を犯した精神障害者を、特別の治療施設に隔離して特別に治療し、再び罪を犯すことのないようにしようという法律だ。殺人などの重大な犯罪を犯した人が、心神喪失または心神耗弱の状態にある精神障害者であった場合、罰を科さないかもしくは減刑するということが刑法39条に定められており、日頃、このような裁判の判決を聞くとやり場のない怒りを感じてきたものだ。しかし、そんな判決を下された精神障害者たちがその後どうなったのか、われわれは知る手段を持たない。2001年に発生した池田小学校事件を契機として立法化されたこの「医療観察法」は、言ってみれば、もっときちっとした精神医療をやっていかないと国民的な理解は得られないという政府・行政の反省と国民向けのポーズがあったように思われる。今回、たまたまその実態の一端を垣間見ることができたが、この法律の目指すものが、はたして現在の医療の場で可能なのか、ますます疑問が深まった。