
「題名のない音楽会(テレ朝)」を見ていたら、絶滅の危機に瀕している楽器がリストアップされていた。なんとあの「第三の男」のテーマで有名なツィターもそうらしいのだ。構造が複雑で演奏が難しく、また調整やメンテナンスも困難なことが根本的な原因らしい。「第三の男(1949)」は僕は映画史上最高の映画だと信じて疑わないが、あの映画にアントン・カラスの演奏するツィターの調べが無かったら、映画として成立しないのではないかとさえ思える。「題名のない音楽会」の中で、出演者たちが絶滅回避のためのアイデアを出し合っていたが、少々おふざけが過ぎており、切迫感は感じられなかったものの、なんとか絶滅だけは免れてもらいたいものだ。