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ところで、山鹿灯籠おどりで主に踊られる「よへほ節」は、今日、野口雨情の作詞として紹介されるが、元山鹿市立博物館長の木村理郎先生によれば、実は野口雨情が作詞した「山鹿小唄」と山鹿市民グループが作った「山鹿温泉小唄」を合成して出来上がった唄だそうだ。昭和初期、かつての温泉町の輝きを失いつつあった山鹿の町を再興させたいと願う町の旦那衆が、明治初期からお座敷唄として唄われていた「よへほ節」を、ご当地ソングとしてリメークしようと大作詞家・野口雨情に依頼した。その一方では町興しの市民グループも新しいご当地ソングを作っていたので、この二つをうまく組み合わせて新しい「よへほ節」が出来あがったという。下の2曲が「ビフォー&アフター」なのだが、その趣きの違いが面白い。
現在の「よへほ節」
お座敷唄だった頃の「よへほ節」