今日、歩いて熊大附小の前を通りかかったら、大型の貸切バスが何台も続けて校内に戻ってきた。フロントウィンドウに「勢子隊」の文字があった。そうだ、うさぎ狩りの時期だなと思った。熊大附小では昔から伝統行事としてうさぎ狩りが行なわれる。僕らの時代にももちろんあった。しかし、だいぶ様子が違う。僕らがまだ参加できなかった低学年の頃は立田山が狩場となっていた。上級生だった姉たちは日の出前の暗い道を、学校から立田山まで歩いて行った。僕ら下級生は体育館に吊るされた獲物を見に行ったものだ。上級生になり、僕らもうさぎ狩りに参加できるようになると狩場が黒石原の原野に変わった。早朝の菊池電車に満員の状態で乗って行った。今では立田山も開発されてうさぎ狩りをするような環境ではなくなった。黒石原もおそらく環境は激変しているだろう。今年はどこが狩場になったのか知らないが、相当遠方になったであろうから貸切バスも、僕らの頃にはなかった父兄の出迎えもやむを得ないだろう。しかし、今一度この行事の目的は何なのかを考え直し、今後も継続していくことが妥当なのかどうか検討してみてもよさそうである。
