おじいちゃんの ひみつ/作:やぎゅう げんいちろう/福音館書店/2012年09月
「ぼくの おじいちゃんは、むかし、おとこまえでした」
「こどものからだは しんぴんなので すぐに、うごきますが、としよりのからだは いろんなところが さびてきているので すぐにはうごきません」
大人が絵本を見ることはあまりないと思いますが、年を重ねることが、ほんとにリアルで、大人にこそみてほしい一冊。
電車の中で、高校生をみていると生き生きしていますが、それにひきかえ、鏡をみると、たしかに生気が感じられません。昔の面影がどこにいったのかと自分ながら愕然とします。
毎年人間ドックでの検診に、どこかしらひっかかるのですが、たしかにさびついています。
ねて、おきて、ねて、おきてと簡単なようにみえて、うまくできなくなっている自分。
付録に、天野祐吉さんが、「人生は第一の人生と第二の人生の二毛作。よの中のしきたりにとらわれる必要がないから自分の人生を自由に、好き勝手に楽しめるのが第二の人生」という境地にはいたりませんが、ほかの人に迷惑をかけずにすごせれば最高でしょうか。
この絵本のおじいちゃん、南アメリカでトラックの運転手、ポルトガルでは玉子売り、大阪駅の裏で、ダイヤモンドをうっていたりと得体の知れないの国際人。おまけにダイヤモンドを気前よく人にあげています。