どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

しりとりするもの よっといで

2019年11月24日 | 紙芝居

       しりとりするものよっといで/脚本・都丸つやこ 画・にいみひでとし/童心社/1995年

 

 「しりとりするもの よっといで」と、ねこくんが、ひとさしゆびを だして いうと

 「いれて」とやってきたのは、こぶたくん。

 つぎにやってきたのは、たぬきくん。

 ねこ~こぶた~たぬき もうしりとりは、はじまっていました。

 ねずみさんはだめ。

 きつねを さそいますが、ことわられて、しりとりが おわりかと思ったら、きつねさんがはいると、ねずみさんに つながるというので、それからは 歩きながら しりとりです。

 しりとりのルールをおぼえながら、子どもたちの語彙やものの認識がわかりそうです。


やまが あるいたよ

2019年11月24日 | 絵本(日本)

    やまがあるいたよ/長新太・作/亜紀書房/2018年

 

 ある朝、タヌキのオジサンが散歩していると、きもちのわるいわらいごえが(ここで8コマ漫画にかわりオジサンがいろいろ空想)。

 おじさんは笑い声の主が山であることを知ってポンポコやまから、ころげおちてしまいます。

 オジサンがやまをくすぐると、どしんどしんと、あるきはじめます。

 ここでまた8コマ漫画で、山についていくオジサンの苦労が続きます。

 山は、「ちょっと、おなかがすいた」と、手を海の方にのばし、くじらをつかまえ、むしゃむしゃ。

 夜にはねむり、翌朝になると、元気いっぱい。どんどんあるいていくと、トンガリやまがみえてきます。

 ポンポコやまがやってきたのはトンガリやまとプロレス勝負することでした。見事に勝利したポンポコ山は、また元の場所にもどっていきます。

 タヌキのオジサンさんが、「プロレスはこれからもやるの?」ときくと、山は「やりますよ」と、いいます。それも、「たかい、たかい ビルと、プロレスをやりたい」といいます。

 タヌキのオジサンは、そんなことになったら、人間たちは大変ですねえ とひとごとのようです。

 

 「ようちえんがばけますよ」と、幼稚園がばける絵本にであったばかりですから、山に足があって、手があり、口があるというのも不思議ではありません。

 山と山が争う昔話絵本もありますから、トンガリ山とプロレスするあたりも違和感はないのですが、何を目的にしたのか?と考えるとややこしくなります(というか、考えても無理です)。

 さすがに山がクジラをむしゃむしゃ食べるのには!

 これだけ奇想天外の絵本が、子どもの想像力をどう刺激するでしょうか。

 2018年の発行ですが、「長新太 幻の絵本・復刻第2弾!」とありますから、初版はもっと前。