どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ようちえんがばけますよ

2019年11月23日 | 絵本(日本)

 

    ようちえんがばけますよ/文・内田麟太郎 絵・西村繁男/くもん出版/2012年

 

 みどころがありすぎ。おまけに行きつ戻りつみていくことになるので、取り合いになるというのもわかります。

 キツネの子が「ようちえんがばけますよ」と呪文を唱えると、幼稚園の建物だけでなく、窓、靴箱、門、そして先生も子どもも動物に変身。それだけでなく昆虫、魚、おばけ、恐竜、骸骨風まで。

 構図が一環していて、園舎、園庭、園庭の遊具、園庭にある三本の木。

 これが昆虫風にばけると、門が蝶に、人間がトンボ、セミ、カマキリ、クワガタにばけます。

 これがつぎつぎにかわっていきますから、前ページとの比較をしたくなります。いったん比較し始めたらなかなか前に進みそうにありません。

 読み聞かせでは、こまかいところがわかりにくいので、手元に置いてさがすことになりますから、絵本の取り合いになるのはまちがいありません。

 突然、下書きの絵がでてきて、びっくりすると、これは、キツネくんちょっとつかれて、変身が終了しなかったみたい。大人には、制作の過程を知ることができる貴重なページです。

 ようちえんの名前は、「いかたこようちえん」。最初から気になったのですが、期待にたがわず、イカとタコのバトルもあります。

 ラストは「だれでもどうぞのようちえんです。」「みんなおいでのようちえんです。」と、動物、昆虫、魚、お化け、骸骨風の面々が大集合です。