どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ロバのロバちゃん

2019年11月15日 | 絵本(外国)

    ロバのロバちゃん/ロジャー・デュボアザン:文・絵 くりやがわけいこ・訳/偕成社/1969年

 

 ロバのロバちゃんはおともだちもおおぜいいます。ところが、うまのパットくんとならんで水をのんでいると、耳がパットくんよりながいことにきがつきます。

 「ながくて ばかみたい」とおもったロバちゃんは とてもかなしくなり、もう なんにも たべたくありません。

 いぬのヘクターくんは、耳はたらしておくもの

 ひつじのムクゲは、やぎのフィーピー、うしのファニーちゃんをみても、耳はよこにあるものといいます。

 耳をみんなのいうとおりにしてみますが、わらわれたり、けがをしたりと さんざん。

 すずめのダニエルくんは「きみはいぬじゃない。ひつじじゃない。ぶたじゃない。きみはロバだ。ロバは ロバらしく 耳をぴーんと たてとけよ」といって、とんでいってしまいます。

 もとのようにすると 女の子とお父さんがとおりかかり「ほら、おとうさん、かわいい ロバちゃんね。お耳がとっても すてき!」というじゃありませんか。

 ロバちゃんはうれしくなります。そして、あざみもおいしくたべられるようになり、しあわせなロバに なりました。

 ひとのまねをするより、ありのままの自分でいいというメッセージが明快です。

 今から50年前の絵本ですが、どうぶつたちの姿をみていると、ほっこりします。