やぎのグッドウイン/ドン・フリーマン・作 こみやゆう・訳/音館書店/2019年
グッドウィンは、元気なオスのヤギ。ひとりぼっちのヤギでしたが、毎日楽しく暮らしていました。
グッドウィンには飼い主のマックダフさんも知らない秘密が。それは、歯磨き粉のチューブや 空き缶についたラベルなど、ごみばこのなかの ものを くちゃくちゃと かむこと。
ある日、くちゃくちゃできそうな もの を探しに散歩に行くと、絵の具をみつけます。
絵をかいていたフィップスさんが、お弁当を食べに近くの小川にいっていました。
グッドウィンが絵の具にとびつき、つぎつぎに ふみつけていくと 絵の具はグッドウィンの体にくっついて、とってもカラフルに。
次の日、近所の人たちは小屋の上にいた、いろとりどりの あざやかな 色にそまったグッドウィンの姿が目にはいります。
フィップスさんが絵の具を弁償してくださいとマックダフさんに交渉しているあいだにも、グッドウィンの噂が町中に広がって、大勢の人がバスや車、自転車にのって、めずらしいヤギを見物にやってきます。
フィップスさんは、「きせきの やぎ しゃしん さつえい うけつけ」とかいた布をかかげ、グッドウィンを見に来た人から お金をもらうことに。
これまでよりも だいじになったグッドウィンは、なわでつながれてしまいまが、もがいてもがいて そこから自由になると、川へ水を飲みにいき、近くの滝で水遊び。
すると絵の具が落ちて、きせきのヤギは ふつうの まっしろなヤギに。
何も知らない人たちが見物にきて大騒ぎ・・・。
「絵本の名手である著者が、実話をもとに描いた未発表作。50年の時を経て、ついに出版!」が出版社のキャッチコピー。
50年前のもので、絵がやや淡白な感じもありますが、個人的には あったかさがあって好感が持てます。
結末は? 飼い主のマックダフさんと絵をかいていたフィップスさんは、本当の友達になり、グッドウィンも めすのヤギと 友達になります。