つらら/写真・細島雅代 文・伊地知英信/2019
いますんでいるところでは、ほとんどつららはみることができません。それだけ寒くはない地域ということです。
”つらら”という名称が、全国共通のものかとおもっていたら、地域によっては、タルヒ(垂氷)、カネコオリ(金氷)とよばれ、アイヌ語ではノキペコンル(ノキ<軒>+ペ<雫>+コンル<氷>とよばれているとありました。
さらに、つららのなかまにはツララン、ツナラ、ツラリ、ツルリンなどの呼び方もあって、232種類のつららの名前が記録されているといいますから驚き。
また、作者がつけたのでしょうか、家の軒下にならんでいるつららは「せんぼんつらら」、同じ軒下でもポツンとあるのは「えだつらら」、柱のようになっているのが「はしらつらら」、まめかわつらら、こぶこぶはしらつらら などのつららのできかたによって、名前をつけているのもわかりやすくなっています。
土の中、洞窟、葉っぱにできたつららと たくさんの興味深い写真をみることができました。
この中で、花巻市の「たろし滝」が紹介されていますが、毎年2月に氷柱の太さを測る測定会がおこなわれ、過去最高の記録は1978年の8mとありました。
もともとは、その年の作柄を占うもので、できる氷柱が滝に似ているので「たろし滝」とよばれているということです。
ところで2020年になったこの一月初旬、いつもの氷柱が見られないとのこと。例年より暖かいというのですが・・・。