どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

マジムンのうた

2019年12月19日 | 絵本(日本)

    マジムンのうた/儀間比呂志/ルック/1997年

 

 古くなったから壊れたからといって、そのままあっちこっちに捨てられると、マムジンというおばけが あらわれます。

 南の島で、夜遅く、一軒家の戸をトントン たたいて

  ひとは わしらを つかって

  めしを くいくい

  ふるびれば ぽいよ ぽい!

  戸をあけてみると 戸口に おれたハシ

 たんぼの 畦道でおしっこしたら くらやみから 牛が現れ

  ぞうすい ぼろぼろ

  みぞじる ずるずる

  くって のんで あげくに シーバイ シッシー

  んもう かんにん ならん

 北の村では、ブタが おしりに おきゅうをされて一晩中ブーブーなかされ

 南の村では、鶏がマジムンのかげに おびえて タマゴを うまなくなったとか

 役人と、空手自慢、武士たちが マムジンのすみかに 勇ましく乗り込みますが、あっというまにたおされて・・・。

 こわれたものにも霊魂が宿っていますから、ちゃんと供養してあげなければ マムジンがあらわれると メッセージも明快です。

 「おきなわのえほん」ですが、切り絵でしょうか 絵もカラフルで 人物がとても興味深くえがかれています。