どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

あめふりの おおさわぎ

2019年07月16日 | 絵本(外国)

   あめふりの おおさわぎ/デイビット・シャノン・作 小川仁央・訳/評論社/2002年

 

 土曜日の朝、雨が降り出して、にわとりが鳴き出し、ねこがにわとりにフーッとほえかかる。

 とうさんが犬をしかると、あかんぼうが目を覚まし、かあさんが、静かにしてと叫ぶと、騒ぎを聞きつけたおまわりさんがパトカーをとめて、「どうしましたか」と、戸をたたく。

 パトカーの後ろに、タクシー、トラック、自動車販売のアイスクリームがならび、美容院、ペンキ屋さん、八百屋が大騒ぎ。

 ところが突然雨が上がると、空には虹が。

 するとみんなの機嫌がよくなって、「こんな いいてんきに、けんかは にあわないね」と、パン屋さん。美容院もアイスクリーム屋さんも、タクシーも商売繁盛です。

 突然の夕立。こんなこともありそう。

 今年は梅雨の雨空がずっとつづいて、鬱陶しい毎日。

 晴れたら気分もよくなるでしょう。


くまさんのおたすけえんぴつ

2019年07月15日 | 絵本(外国)

   くまさんのおたすけえんぴつ/作・アンソニー・ブラウン 訳・さくまゆみこ/BL出版/2012年

 

散歩に出かけたくまさんが、ハンターたちに狙われますが、くまさんはいたって冷静沈着。

なにしろ描いたものが本物になる不思議な鉛筆をもっていますから。

縄で捕まえられそうになるとサイをかき、鉄砲でねらわれると鉄砲の先をまげ、檻にとじこめられるとノコギリで切り、穴に落ちたら鳥をかいて飛び出します。

くまさん、危機なのですが表情一つかえず乗り越えるギャップが対照的です。

よくみると、花の葉が靴や口だったり、森の中なのに魚が泳ぎ、傘が咲いていたり?と背景も楽しめます。


雨ニモマケズ

2019年07月15日 | 宮沢賢治

 

 

        雨ニモマケズ/作:宮澤 賢治 画:小林 敏也/パロル舎/1991年初版



 「雨ニモマケズ」は誰もが知っている詩。この絵本というのでひかれました。

 存在感ある版画で、一行ごとに絵があり、絵の中にも詩が描かれています。

 「雨ニモマケズ」では、雨とツバメ
 「風ニモマケズ」では、木の葉が舞う木が
 「ホメラレモセズ クニモサレズ」では、夜の電信柱と月を見上げる男が 

 そして写真でおなじみの宮沢賢治がさりげなく描かれています。

 カナ文字なので、小さい子が読むには、はじめは少し抵抗があるかもしれません。

 なにか、この詩があらためて身近なものに感じられる絵本です。 

      雨ニモマケズ/文・宮澤 賢治  英訳・アーサー・ビナード 絵:山村浩二/今人舎/2003年初版

 

 アーサー・ビナードさんの英訳です。

 ひと昔前の里山の風景が印象的な山村さんの絵。生活や季節感があって、詩ではでてこない”いきもの”の存在感がありました。

 一枚一枚の絵だけでも心に残ります。


もっと おおきな たいほうを

2019年07月14日 | 絵本(日本)

    もっとおおきなたいほうを/二見正直:作・絵/福音館書店/2003年 

 

 ある日、川でキツネが王さまの大好物のピンクの魚を食べているという報告が入ります。
 王さまは、これさいわいと先祖代々より伝わる立派な大砲を運び出し、ドカン!

 なにしろ、王さまは、自慢の大砲を撃ってみたくてたまりませんでしたが、平和で、その機会はおとずれませんでしたから、チャンス到来でした。

 ところがなんと、追い払ったはずのキツネたちが、王さまのものよりも大きな大砲を持って現れたではありませんか!
 びっくりぎょうてん、逃げ出した王さまは、キツネたちには負けられないと大きな大砲を造らせます。
 キツネたちは逃げ出しますが、王さまはまたまたびっくり。王さまがつくった大砲より、もっと大きな大砲を持ってきたのです。

 王さまが巨大な大砲を造らせると、キツネはそれより大きい大砲をもってきます。

 段々エスカレートする大砲づくり。

 大きさではかなわないと、大砲をいくつもならべたり、見た目を派手にしても、形の面白さでも キツネの方が上手です。

 川をはさんで、キツネ三匹と、王さま側の三人の対決は、どうなるのでしょう?

 素敵なオチがまっています。

 裏表紙に、王さまとキツネが、へんてこりんな大砲をリサイクルしたお風呂に、仲良く一緒にはいっていまから、この一件からは共存するようになったのでしょう。

 懲りない面々が同じようなことをしていますが、いつになったら馬鹿さ加減に気がつくのでしょうか。


いないいないばあさん

2019年07月13日 | 絵本(日本)

    いないいないばあさん/佐々木マキ:文・絵/偕成社/2019年

 

”ぼく”のばあさんは神出鬼没。

いないと思ったらショーウインドウの中でポーズを。

橋を渡っていていないと思ったら、橋の下。

夏の日、公園に行くと、いつのまにか彫刻塔の上。

階段では、さかさでたって。

お風呂屋さんの煙突にたって。

雪の日は?

おばあちゃん、ケガしないでね。

でも、こんなおばあさんがいたら、尊敬してしまいますよね。


花じんま

2019年07月13日 | 絵本(昔話・日本)

           花じんま/田島征三:再話・絵/福音館書店/2013年

 

 田島征三さんの土佐弁の「花さかじいさん」です。

 まずは絵。じんま(おじいさん)がつりあげる魚、ごはんをたべるしろ(犬)の大きさ、臼からあふれるお米、枯れ木に花が咲くようすなど、どこをとってもエネルギーがあふれ圧倒されます。

 そして「人のいいおじいさんと、わるいおじいさん」を「ひとのえいじんまと ばんば、いじくそのわりいじんまと ばんば」とすると、すぐに昔話の世界に入っていけそうです。

 「花さかじいさん」のおしまいは、お殿さまの行列の前で、じんまが枯れ木に花を咲かせるのがおなじみですが、田島さんのは、一味ちがっています。

 灰をまいて花を咲かせた木が、花が散った後に、桃や杏や栗など木の実がなって、村のひとたちがこじゃんと(すごく)よろこびます。

 なかなか手が出ない「花さかじいさん」ですが、このラストだと、話してみても楽しそうだと思いました。ただ土佐弁にはてこずりそうです。残念ながら身の回りには高知出身の方がいません。


おしゃべりなカーテン

2019年07月12日 | 安房直子

 

     おしゃべりなカーテン/子どもの文学傑作選/安房直子・作 河本祥子・絵/講談社/2004年初版


 10篇のお話。目が弱って洋服つくりは、もう無理と、おばあさんが古いミシンをつかって、ちょっとしたいい仕事をしたいとはじめたのが、カーテン屋さんです。

 カーテンを作るときは

「カーテンぬのは かんたんかんたん まっすぐまっすぐ ぬえばいい

日の光よりまっすぐに 北風よりもまだはやく まっすぐまっすぐ ぬえばいい」と歌います。

 題名を並べると、このおばあさんのつくるカーテンがうかんできます。

海の色のカーテン>1986年初出
 夏。海で育った男が、海の色のカーテンを注文します。こい水色、うすい水色、黄色、薄紫、白いレース5枚を重ねたカーテンは、波の音、海のにおい、水のつめたさを感じさせてくれます。

 口をきくカーテンです。

月夜のカーテン>1986年初出
 秋。月の光がまぶししぎるからと小さな白いチョウの注文のカーテン。しっとりとして、つややかで、ふかいふかいやみの色のカーテンです。

秋のカーテン>1986年初出  
 お客のこない台風の日、仕事部屋の白いカーテンから催促されて、枯葉色、ぶどういろ、やぐるまそう色、すすきいろ、秋のゆうやけいろのカーテン55枚をつくって、お部屋のカーテンをとりかえませんかと張り紙します。

ネコの家のカーテン>1986年初出
 秋。ねこの注文で、リボンもようのカーテンをつくります。届け先は、すすき野原のにれの木のうしろです。

 ねこのお礼は、半月形のワッフルです。

歌声のきこえるカーテン>1986年初出
 枯葉のコーラスが聞こえてきます。いちょうの葉の声、かきの葉の声、もみじの声。

 翌朝、木の葉がみんな散って、庭は冬の景色です。

ピエロのカーテン>1986年初出
 ピエロが、おばあさんのつくったカーテンをのぼって、金色、銀色、すきとおった青、もえているような星をとってきます。

お正月のカーテン>1987年初出
 洗濯機のなかで、ぐるぐるまわされたり、ぎゅうぎゅうしぼられたりしたら、生きていけませんというカーテンの注文で、手洗いでお正月の準備をします。

雪の日の小さなカーテン>1987年初出
 ねずみが結婚式にかぶったレースのベールをつかって、カーテンをつくります。ねずみのおばあさんがお礼に作ってくれたのは、親指さきくらいの針さし。

 ぬかがはいっている針さしをつかうと、針はけっしてさびないし、ぬってもぬってもつかれない針さしです。

春風のカーテン>1987年初出
 赤ちゃんが生まれてはじめて見るカーテンをつくてほしいと春の野原にそっくりのカーテンをつくります。

 うめ、れんげ、なのはなのにおい、小鳥の声、小川の流れる音も聞こえてくるカーテンです。

 四季とさまざまの色。そしてにおいや音の聞こえるカーテン。
 不思議な世界にいざなってくれます。
 女性ならではの繊細さがいっぱいのお話しです。

 他の作品より少し短いので、語るにも適しているようです。   


ぺちゃんこねこ

2019年07月12日 | 絵本(外国)

   ぺちゃんこねこ/ハーウイン・オラム・文 グウエン・ミルワード・絵 ひがしかずこ・訳/岩崎書店/2018年

 

 ソフィーにかわいがられているねこのジミー。二人は遊ぶのも、いつも一緒。

 ぴかぴかの首輪に、おしゃれな服。おもちゃもたくさん。

 でも、高いビルのてっぺんにある部屋から外に出ることができず、外は、ぼんやりとながめるだけ。何日も何日も外をながめていると不思議なことがことがおきます。どんどんぺちゃんこな気分になると、見た目もすっかりぺちゃんこ。紙みたいにぺちゃんこ。

 しかし、外に出るチャンスがやってきました。コンサートにおくれそうになったソフィーがあわててママと部屋を出て行ったとき、鍵をわすれたのです。

 ジミーはそとにでるとあいたかったねこのもとへ。ねこのブランチが、町を案内してくれました。路地裏、公園、港をめぐり、レストランで一休みしたり、ねこのけんかを見物したり。

 ジミーが家につれてきのは、ふとっちょねこ、おすましねこ、ジャズねこ、ボスねこ、おくびょうねこ、ろじうらねこ、どろぼうねこ、いねむりねこ、おまけにねこなでごえの犬たちまで。

 ソフィーの家で、これまでみたことのないパーテイがはじまります。でもパパ、ママがかえってくると、ねこたちは一目散に部屋をとびだしていきます。

 このあと、ジミーの気持ちを知ったソフィーがとったのは?

 外に出られないねこの気持ちもわかりますね。でてくるねこの全部が紙のようですが、それぞれ個性的です。


りこうな子ども・・インドネシア

2019年07月11日 | 昔話(東南アジア)

    りこうな子ども/アジアの昔話/松岡享子:編・訳 下田昌克・絵/こぐま社/2016年

 

 十になるかならないかの男の子が人さらいにさらわれ、どこかに売られ奴隷にされそうになり、人さらいと対決します。

 腹が痛いとわめき、男におんぶされた男の子が、腹の痛みを忘れるようにお話をしてくれるようにいいます。

 人さらいの話というのは?

 世界中の木という木を全部あわせたよりまだ大きい木の話。

 東にあったお天道様から西のお天道様の沈むところまで長い斧の話。

 世界中の全部あわせたよりも大きい水牛の話。

 七つの島と七つの海を、ぐるっとひとまきできる籐の蔓の話。

 屋根の上からたまごを落としたら、途中で、それがかえって ヒヨコになって それが地面につくころにはメンドリになってしまうほど大きな家の話。

 これだけのほら話がでてくると、それ以上のほら話になるのが多いのですが、この話では男の子が人さらいの話を逆手に取ります。

 昔おおきな太鼓があって、だれかがそいつをたたいたら、世界中の人間、天の神さまの耳にも音が聞こえたといいます。

 人さらいがそんな大きな太鼓があるわけがないだろうというと、男の子は人さらいのいう世界中の木をぜんぶあわせた木をつかったという。

 大きな木をどうやって切り倒したか問われると、人さらいがいった斧をつかったという。

 太鼓の皮は水牛、皮は籐の蔓でぐるぐるまき、さらにどこにつるすんだといわれ、人さらいが話した大きな家につるしたと答えます。

 人さらいは、知恵にかけては、この子のほうが上手だとさとり、この子をつれていっては、どんな難題をふきかけられるかもわからない、子は親にかえすにかぎると家まで連れ帰り、森へ逃げていきます。

 どれだけうそっぽいほら話でも、いやあ!などとうなずきながら楽しめるのも昔話でしょうか。


ペレのあたらしいふく

2019年07月10日 | 絵本(外国)

    ペレのあたらしいふく/エルサ・ベスコフ:作・絵 小野寺百合子・訳/福音館書店/1976年

 

 ペレは自分の子羊を一匹持っていて大切に世話していました。子羊もペレも大きくなって、ペレの上着も短くなるばかり。

 ある日、ペレは新しい服をつくろうと、羊の毛をかりとります。

 おばあちゃんに毛をすいてもらい、もうひとりのおばあさんに紡いでもらい、おつかいのついでに青い染粉の袋を買って、自分で糸を染めました。

 その糸をお母さんが織り上げ、仕立屋さんで・・・。

 服だけでなく、たとえば食べ物なども、どうしてできるか見えにくくなっていますが、一着の服ができあがるまでのたくさんの工程が、目に見える形で自然にえがかれています。

 大人はペレのおねがいにこころよく応じてくれ、ペレも頼まれた畑仕事や、牛や豚の世話、妹の世話をします。

 糸紬機や機織り機が家庭にあって、田園風景がひろがり、大人がこどもを優しく見守るゆったりした暮らしがひろがっている生活が魅力的です。 


犬がワンワンと鳴くわけ・・中国

2019年07月09日 | 昔話(アジア)

       犬がワンワンと鳴くわけ/世界の犬の民話/日本民話の会 外国民話研究会:編・訳/ちくま文庫/2017年

 

 西王母の誕生日の宴席に、さまざまな神仙が天宮に集まってきました。この宴席で天蓬元帥がたいへんに美しい月の宮の嫦娥にあい、そのとりこになってしまいます。

 ある日、天蓬元帥は、宮殿の門の衛兵の靴が窓の台に干してあるのを見つけ、嫦娥の窓からハエになって忍び込みます。

 元帥は嫦娥の寝室に忍び込むと元の姿にもどり、布団をまくり上げますが、嫦娥から大きな声をだされ、逃げ出します。

 嫦娥は枕元に衛兵の靴を見つけ玉帝に訴えます。その靴が衛兵のものだとわかると、玉帝はすぐに、衛兵を死罪にしようとしますが、西王母のとりなしで、死罪を免じます。

 ところがそのとき、誰かが無実だと叫びます。衛兵の妻でした。ところが玉帝は妻も同罪として、二人を犬に変えてしまいます。

 二人は無実であるのに、それをどこにも訴えることができず、ただ何度も何度も「汪汪"ワンワン"、"汪汪"ワンワン(無実だ無実だ)」と訴えるしかありませんでした。

 中国の犬の鳴き声「汪・ワン」は冤罪を意味する「ワン」からきたという注釈がありました。

 この話にでてくる嫦娥は、道教で月神とみなされたり、月見の由来にもなっています。

 また、天蓬元帥は大分たってから、またも嫦娥にいいより、こんどはぼろをだすと、玉帝から下界においやられて三蔵法師をお守りするよういいつけられたなど、スケールの大きい昔話でしょうか。

 中国語がわからないとニュアンスが伝わらない話かもしれません。


ゆうだちのまち

2019年07月09日 | 絵本(日本)

    ゆうだちのまち/杉田 比呂美:作・絵/アリス館/2016年

 

 暑い暑い夏の午後、いつのまにか影がなくなったら急な夕立、まちのみんなも おおあわて。

 干し物をとりこんだり、雨宿り。

 みずがあふれて ざーざー ごぼこぼ

 みずが どーどーどー。

 けれども、ゆきちゃんは「雨のシャワーだよ」と大喜び。

 雨があがると、クモの巣の雨粒がきらきら ひかっています。

 暑い日、さっとふって暑さを和らげてくれる夕立なら歓迎ですが、最近は大雨になって、あちこち被害がでることも多くなりました。

 虹がでるのも珍しくなりました。


ふしぎなナンターラ

2019年07月08日 | 絵本(外国)

   ふしぎなナンターラ/イルソン・ナ:作・絵 小島季里・訳/光村教育図書/2009年

 

 表紙が印象的で、梅雨のこの時期にどうかなと思って借りてきました。

 ある日、ぞうさんは、ふしぎなものをみつけました。それも恐竜の頭の上です。

 みたこともないものを、ぞうさんはナンターラと呼ぶことぶことにしました。

 さるやひつじ、うさぎさんに、聞いてまわりますが、みんなしりません。

 そらをとべるかも。むりそう・・。

 海に浮かぶかもしれない・・。

 なかにかくれるのもむり・・。

 そのときおおつぶの雨がふってきました。そのとき、ふしぎなものが役にたちました。

 ナンターラは傘とみんな知っていますから、楽しんでみていけそうです。

 とてもカラフルな傘が見開きにあって、これをみているだけでも楽めます。


パズルでめぐる世界の旅

2019年07月08日 | 絵本(外国)

 

    パズルでめぐる世界の旅/アレクサンドラ・アーテイモウスカ:作・絵 森ゆみ・訳/エックスナレッジ/2018年

 

 大型絵本ですが、ひとまわり大きく厚いつくり。

 世界の旅とあるので世界の国が出てくるかと思ったら、まったく違っていました。

 ランタンが百個以上かかれ、そのなかからろうそくのはいったランタンを一つみつける、百個以上ある気球船から、椅子をはこんでいないものをみつける、睡蓮のおかしな花をみつける、かとおもえば細かく入り組んだ桟橋の下からアヒルをみつけるなど、80個の問題がまっています。

 幾何学模様がこれでもかこれでもかと続き、とにかく探すのが大変。はじめはひとつひとつさがしていましたが、途中で断念。子どもの方が得意かも。何日かかけて根気よく探す楽しみもありそうです。

 最後は全部の問題を解いてから開いたほうがよさそうです。

 印刷は中国。中国で印刷されているのをみるのは はじめて。考えてみれば不思議はないのですが・・・。


ちいさな島のおおきな祭り

2019年07月07日 | 絵本(日本)
    ちいさな島のおおきな祭り/浜田桂子:作・絵/新日本出版社/2019年
 
 
 沖縄県の竹富島の島を挙げての種子取祭(たねどりさい)は、十月。
 
 小学校一年生の”なつみ”は、祭りで「鬼とり」を披露します。
 「鬼とり」は、おさない兄と弟が山で人食い鬼にさらわれますが、さいごは鬼がつかまえられて、めでたしめでたしです。
 
 種子取祭では、”土の中の種が、バリ、バリと皮をつきやぶり、芽をだすように”と祈ります。
 
 島のみんなが総出で準備し、小さい子から大人まで、みんなで出し物をします。
 
 豊作をいのり、こどもがたくさんうまれてそだつようにいのる秋の祭り。
 
 力をあつめるようすがいきいきと描かれ、昔ながらの村落共同体のよさがあります。
 
 まさに テードゥン、ミーハイユー!(竹富島、ありがとう!)です。
 
 竹富島といっても、どこにあるかすぐ浮かばないかもしれません。沖縄八重山諸島のひとつで、台湾が近い島です。
 竹富島の最盛期の人口は2600名をこえていましたが、住民登録にもとづく人口は363人(2019年5月末現在)、世帯数198戸(2019年5月末現在)で、このところ、穏やかな増加傾向といいます。