Mars&Jupiter

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二俣川から東戸塚まで黛敏郎の涅槃交響曲を聴きながら歩く

2007-05-09 04:56:42 | 古典~現代音楽日本編
昨日は二俣川から東戸塚まで歩く。
昨日の疲れが少し残っていたので、距離は短くし、
まだ行ったことのない東戸塚を目標にした。

緑園都市までは何度か行ったことがある。
フェリス女学院大学の前をはしる大きな道を歩き、
名瀬方面に出た交差点を右に曲がりその道をひたすら歩く。
マルエツのある交差点を左に曲がりまっすぐ行き、
さらに横浜新道と交差した先にある信号を左に曲がり、
そのまま東戸塚駅に向かって歩く。

かかった時間は1時間15分くらい。
だから距離は6~7kmくらいというところだろう。
予想した以上に近く、歩くのにちょうどいい距離だった。

途中聴いた曲は、黛敏郎の涅槃交響曲である。
1929年横浜生まれの彼は、パリ音楽院に留学した経験から、
当時の前衛的な音楽を吸収し、
1958年に初演された涅槃交響曲など、
刺激的な作品を次々と世に発表した。
この交響曲は仏教の梵鐘と声明と
西洋音楽の不思議なほどの調和がみられ、
全体を通して聴くと、その音楽の持つ説得力に圧倒される。
まさしく彼の代表作であり、傑作なのだろう。
生前のテレビなどでの彼の発言を聴いた時に、
なかなか好きにはなれない面はあったが、
こうして作曲家としての彼が残した作品を聴くと、
彼が優れた日本の作曲家であることを疑う余地はない。

第一楽章を聴くとこの時代の音楽が、
音響つまりは音の響きに力点が置かれていると感じる。
時々聴く中にヴァレーズを思わせるようなところもある。

第二楽章では独唱者と合唱団の応唱により曲が展開され、
それにオーケストラも加わって、一つの響きをつくり出す。

第三楽章はオーケストラにより梵鐘の響きがつくり出される。
第四楽章で、ソロと合唱が再び加わり声明的な響きがつくり出される。
第五楽章では、鐘が一斉に鳴り響くような、強烈な響きとなり、
それに合唱も繰り返す鐘を模した響きを加えるが、一旦最後に静まる。

終楽章では、唯一冒頭で旋律らしいものが登場するが、
それが合唱とオーケストラによりかき消され、
声明的な大合唱のユニゾンがそれに代わって中心をなし、
繰り返し歌われながら、涅槃の境地に達したことを思わせる。
意味のある歌詞が歌われる訳ではないが、
このクライマックスはなぜか感動的だ。
日本の作曲家もなかなかやるなあと再認識。
コメント
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