Mars&Jupiter

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懐かしいストコフスキーの「惑星」を聴く

2007-05-18 07:18:33 | グスタフ・ホルストの交響曲・管弦楽曲
昨日は「日本・中東アフリカ文化経済交流会」の、
講演を聴きにいったので、ウォーキングはお休み。
キリスト教の中にコプト教会があることは知っていたが、
エジプトにはコプト教徒が15%近くいること、
また、欧米やオーストラリアなどにもコプト教会が進出し、
日本人の中にもコプト教会の司祭がいることを知った。
アクスム王国時代にキリスト教がエチオピアで普及したため、
現在のエチオピアの人たちの中にもコプト教徒が多い。
日本に住んでいるエチオピア出身の人たちの存在も知った。
アラビア語と英語が飛び交う講演会であった。

さて、今日紹介するストコフスキーが指揮するCDの、
演奏はロスアンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団である。
アメリカのオーケストラが取り組んだ「惑星」の録音としては、
おそらくは最初のものといわれ、1958年に録音されている。
「惑星」の全曲盤として最初に聴いたもので、
当時は1300円の廉価盤のLPレコードで発売されていたが、
2000円以上のいわゆるレギュラー盤を買えなかった私は、
まずは、このLPで我慢しようと思ったのだった。

ステレオ録音とはいえ、録音年代は古いので、
オーディオ的には満足できないところはあったが、
私は、とにかくこのストコフスキー盤で
ようやく組曲「惑星」の全体像をつかむことができた。

演奏時間は、火星6:36、金星8:01、水星4:02、木星7:37、
土星7:46、天王星5:41、海王星6:33となっている。
アメリカの中で、常に新しいもの好きの指揮者だからこそ、
このホルストの「惑星」を早くから録音した理由は納得できる。

演奏自体は全体的に軽快で、あっさりしている。
「金星」「土星」「海王星」のような曲で、
バーンスタインのようにゆったり演奏することもない。

ここでとりあげるとすると「天王星」である。
この曲は金管楽器と打楽器が活躍し、
管弦楽の醍醐味をみることができる。
デュカスの「魔法使いの弟子」を髣髴とさせる曲とも言われるが、
ディズニーの映画「ファンタジア」の音楽監督をした彼にとっては、
得意中の得意といえるのではないだろうか。
難曲のように思えるこの曲を難なく軽快に指揮している。
222小節以降の弦楽器の音の上にハープが奏でる音が、
神秘的でいいが、そのあと金管と打楽器で盛り上がり、
再び静寂に戻るが、楽譜をみると最後弦楽器の音が消えてから
ティンパニとハープの音が2つ入って終わることになっている。
しかし、ストコフスキーはティンパニとハープの音が2つ入るまで
弦楽器を弾かせ続けているのがおもしろい。
おそらく、彼の指示なのだろう。

なお、余談だが「海王星」は普通多くのCDは最後の女声合唱を
消えていくようにするためにフェイド・アウトさせていくのだが、
ストコフスキー盤では、フェイド・アウトせずに合唱団に歌わせて
最後の一音を伸ばさせて終わらせているのでこれまたおもしろい。
コメント
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