Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

セルゲイ・タネーエフ(タニェエフ)のカンツォーナ、そして横浜から和田町への道

2008-08-16 06:59:32 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日は横浜から和田町までを二人で歩きました。
一緒に歩く人がいると、ふだん歩くルートも別の意味合いを持つ。
あっという間に目的地に着いてしまうぐらいに、
途中話すことは尽きないという感じである。
その中で思うのはそれぞれの人間にはそれぞれの生き方があり、
それを同じようには体験できるものではないが、
その話を聞くことで自分の世界を広げることもできるし、
逆に元気づけられるところもあるから不思議である。
和田町の炭やで美酒に酔いながら、ブルックナーの
音楽の話題にも楽みながらあっという間の時間を過ごした。

今回とりあげるのは1856年生まれのタネーエフ(タニェエフ)の作品。
モスクワ音楽院でピアノと作曲法を学んだあと、
演奏家として活躍する一方、教育者としても活躍し、
ラフマニノフやスクリャービンなどの逸材を育てたようである。
カンツォーナはクラリネットによる作品で、
1883年に作曲されているのが原曲であるが、
今回はロストロポーヴィチのチェロ演奏による版で聴いてみた。

冒頭からピアノの演奏で始まるその曲は、
悲しい感じで始まり、チェロも囁くような旋律を弾く。
人生の悲哀感を感じさせながら、つかの間の幸せを表現している。
8分足らずの短い中でチェロが朗々と歌う音楽は、
何かを伝えたりないような感じを残しながら、
最後静かに終わるだが、人生もそんな感じなのかもしれない。
やりたいことを人生の中でやりとげることはできるのだろうか。
そう思うと今を精一杯に生きるという友人の言葉を、
しみじみそうだなあと感じたりもするのである。
コメント
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